2014-11-06(木) [長年日記]
■ Kindle Voyageが届いたのでさっそく自炊本の最適化をする
1年ほどまえから「物理ボタンが復活したKindleが出る」という噂があって、いまかいまかと待っていたら、発表されたVoyageは物理ボタンじゃなくて圧力センサだったけど、解像度もあがってかなり良さそうなのでさっそく予約。今日届いた。フラッグシップ機だけあって、けっこういいお値段:
Kindle Voyage、電子書籍リーダー、Wi-Fi
Amazon
(no price)
たしかこれまでに買ったKindleは殺風景なダンボール製の箱に入っていたのに*1、いつのまにかずいぶん小綺麗なパッケージになったんだなぁ。箱のサイズはほぼ本体と同じでかなり小さい。厚みのほとんどがUSBケーブルの分(笑):
Kindle Keyboard、Kindle 4と並べてみた。もちろんVoyageがもっとも小さくて、それでいてもっとも速くてもっとも高解像度でもっとも明るい(でももっとも軽いのはたぶんKindle 4):
ベゼルにある圧力センサは、押し込むと少しブルッと震えるフィードバックがあって、押す力や振動の大きさも設定で調整できるし、そもそもこの機能を使わない設定にもできる。しかし、どうせここまでするなら、どうして画面を触ってもページがめくれないような設定ができるようにしないのか、理解に苦しむ。AmazonにはあいかわらずUI設計のセンスがないね。
タッチパネルは有効な場面もある(とくにキーボード入力はかなり楽になった)一方、ホーム画面に戻ったり、読み終えた本を端末から削除する操作は片手でできない上にひと手間もふた手間も増えていて、ちょっとストレスが溜まる。こういうものには最低限の専用ボタンが必要なんですよ、知ってます、Amazonさん?
Kindle向けに作られた本やコミックはどうせ他の人がレポートするから割愛。ほとんどドットが判別できないくらいの解像度になったから、ルビも読みやすいし絵もきれいで、スペック的にはやっと満足のいく電子書籍端末になったなー、という実感はある。
……というわけで、例によって自炊PDFのチューニングをしましょう。
さっそくスクリーンショットを撮って*2実測。画面サイズは1080x1440で、PDFの表示エリアは1016x1364と判明。
ちなみにBOOKSCANで自炊してもらうと文庫本の画像サイズは長辺900pxくらいで、Voyageの表示エリアはこれを大幅に超えている。つまり自炊本をVoyageに最適化するにはもっと高解像度でスキャンしなくてはならない。ああ、なんてこった……この時代がこんなにはやくやってくるとは*3。
とはいえ、手元にすでに何百冊もスキャン済み書籍がある状況なので嘆いていても仕方がない。Kindlizerに新しい設定を加えて、未読の山から一冊(時を生きる種族)ひっぱりだして再処理。
あ、身構えたわりには悪くない。というかほぼ問題ないな。もちろんドットは見えるけど、これでも以前のKindle4に比べたら雲泥の差で読みやすい。よかった。改善の余地はあるけど、当面はこれで行こう。
ただ、言うまでもなくファイルサイズは増えている、ざっと2倍の40MB程度になってしまった。350ページ程度の文庫本でこのサイズだと、多くの本がメールで送れないサイズになるので、SendToKindleツールを使うか、USB経由で送るしかないのが難点か。なにしろKindle Personal DocumentのUIはあいかわらず人類史上最悪のレベルなので、これを避けるためのUIをメールベースで作れないのはかなり厳しいのよなー。Kindlizerに適当なサイズでPDFを分割するオプションをつけるか(いいアイデアかも)。BOOKSCANのチューニングラボはどうするんだろう?
よろしければ、ドキュメントスキャナ等で取り込んだ
素のpdfをそのまま突っ込んだ時の見え方について、教えてもらえたりできますか?
いいですよ。ただ、いま手元に断裁した小説本がないので、なにか適当なペーパーとかでもよければですが。
すみません、すっかり質問していたことを忘れておりました。
なにか適当なペーパーでもありがてぇです。
いま読んでる「凍りついた空」から冒頭部のスクリーンショット上半分。
https://lh3.googleusercontent.com/-iQSOD6wOcUk/VHgUxmmU__I/AAAAAAABbzc/RJC3kPUsUBs/s640/screenshot_2014_11_28T15_18_03%252B0900.png
コントラスト調整でもうちょっと濃くできるけど、そうするとにじみが目立つようになります。解像度が高いので読めないことはないけど、あまり目には良くなさそう。
画像アップロードありがとうございます。
確かに読めるけど、読み続けるのは修行って感じですね。