2014-09-20(土) [長年日記]
■ 「RubyKaigi 2014」に参加してきた(3日目)
昨日に引き続きRubyKaigi。今回(というか以前から)Rails関連のセッションは避ける方針なので朝イチのパネルはパスして、ホールBのマニアックな感じのセッションに潜入。
- RubyでファミコンROMをハックする話。特定の(日本語の)文字列をRelative Searchを使って探したりして面白かった。独自エンコーディングの文字列探しとか、CTFのネタになりそう
- そのあとSONYのデジカメにはWiFiでアクセスできるAPIを公開しているものがあるという話(参考→Supported devices|Sony Developer World)。RESTじゃなくてJSON-RPCなのねー、でも普通のHTTPなのでセキュリティ魂がピピッと反応するね。遊びたいので誰か買ってくれないかしらん
- 午後イチにもセキュリティ関連のセッションがあったので聴いていたら、最後までRuby関係ないまま終わった(笑)。でもDH鍵交換の説明に色を使うのはすごく良いアイデアだった。使う機会があったら真似しよう。あと外人さんだけど日本語はめっちゃ上手かった
- @yotii23のセッション、初心者向けなのに最前列にコミッターが勢揃いしてて気の毒な感じだった。まぁ@ko1の妻になった者の宿命よの……
- @m_sekiあいかわらず面白かった。仕様をよく調べずに作り始めるの、参考にしたい
- 最後の日本語セッションになった@ktouの話、Rubyの適用領域を網羅していて、これがキーノートでもいいんじゃないのという内容だった。他のセッションにもあったけど、mrubyをちゃんと組み込んで使ってる事例が増えていて焦る
- 最後のキーノート、あとの予定があって最後まで聴けなかったが、きちんとプロファイリングしながらコトを進めるのはプロフェッショナルですごいなぁと思ったものの、さすがにもう「rubyのバージョンあげるのつらい」みたいなネタは食傷気味なのだよなぁ
この翌日にはRubyHirobaもあって、実質的に通算4日間のRubyKaigiという感じだが、さすがにもう無理なのでこれにて退散。まいどまいど、刺激を受けるカンファレンスだ。来年も来れると良いなぁ。
■ 川崎 0-0 FC東京@等々力陸上競技場
RubyKaigiからその足で等々力へ。今日は多摩川クラシコだけど、さすがにハーフタイムにやっと間に合う感じだった。前半は互角という情報だったけど、後半はかなりこっちが押していて、そのままどっかで得点して逃げ切りそう……と思っていたけどやっぱり入らなかった。ゴール前で焦って枠を外しちゃうのはなんとかならんのかのー。
まぁ、看板蹴った大久保が出場停止だったりして、ドローでも御の字か。でも1位の浦和が勝っちゃったから、差は開く一方なんだよなぁ。今年こそ優勝しようぜ、ほんと。
2014-09-19(金) [長年日記]
■ 「RubyKaigi 2014」に参加してきた(2日目)
初日につづいて2日目。開発環境を昨日リリースされたruby 2.2.0-preview1にアップデートしてから出発。今日は最初にMatzのキーノートなのでちゃんと朝から。というか、船堀までたどりつかない列車があるとか、罠にもほどがあるぞ都営新宿線。
ここしばらくRubyの新機能に関するプレゼンをしてこなかったMatzが、ついに「3.0」の話を始めたということで、まぁ興奮しますわな。で、いくつかネタをあげた上でピックアップしたのが静的型。ネット上では見かけない日はないというくらいに定番の「静的 vs 動的」、個人的にはもううんざりで、それって結局は「人間ががんばって型情報を書く」vs「人間ががんばってテストを書く」というどっちも人間ががんばるモデルなのが気に食わない*1。せっかくコンピュータ使ってんだから機械にがんばらせろよ、と思うわけです。Matzの提案はまさにその方向なので、大賛成だ。まぁRubyの場合、最終的にがんばるのは機械じゃなくてRuby開発者なんだけど*2
今日は興味のあるセッションをつまみ食いしつつ、ロビーでおしゃべりしたり。あと、この会期中にtDiaryのプラグイン用ストレージを形にするという決心を持ってコードを書いたり。個人的にRubyKaigi中は半分くらいはコード書きの時間にしたいという野望がある。
以下メモ:
- 従来のコミッターたちが苦手な領域で最近活躍いちじるしい@hsbtのセッション、FOSSへのコントリビューションHOWTOみたいな感じで、癖のあるRubyに限らず有用なプレゼンだったと思う
- 「Sweaters as a Service」というタイトルを見て、ニット男子のはしくれとして聴かないわけにはいくまいと意気込んで臨んだら、フロッピードライブ付きの古いブラザーの編み機をネットにつなげる話だった。いや、たぶんこれは野望への第一歩なんだろうけど、最終的に手動になるのは笑った
- LT。@ongaeshiのofrubyはすごかったね。これ、4年前のLLTigerでおれが話した「家庭からPCがなくなるとプログラマが生まれなくなるかもよ」という警告に対するアンサーのひとつでもある。まぁ、よりによってそのプラットフォームがApple製品というのはちょっとジョークのようだけど
- LTは他にも面白い話がいっぱいあったはずなんだけど、@YaSuYuKiの最後のスライドがもちょだったせいで全部飛んじゃったので訴訟
*1 これに型推論が加わるとややこしくなる気がするけどそもそも型推論に言及できるほど知りませんすみません。
*2 Ruby利用者に比べて苦労する人数は格段に少ないので良しとするのがRubyの開発モデルだし(←ひどい)。
2014-09-18(木) [長年日記]
■ 「RubyKaigi 2014」に参加してきた(1日目)
RubyKaigi 2014に参加してきた。"The Final"が2011年、翌年はなくて、復活した2013年は仕事の都合で行けなかったから、個人的にはなんと3年ぶりのThe RubyKaigiだ。9:30開場だからのんびりできると思っていたら、いつもの出勤時間と変わらないじゃねーの、船堀遠すぎる……。どうもRubyKaigiは東京の東側しか見えてないっぽいよな。
オープニングは@kakutaniで、2011までの1st seasonから彼が目指していたゆるい感じがしょっぱなから発揮されていた。とはいえ、1st seasonでは仕事でRuby使ってない参加者に最大限に配慮して(まつもとさんが出られなくてもいいから)日曜までしっかり日程に入れていたし、個人の財布にも優しい参加費だったものが、今回は木曜開始で、earlyでも2万円近い参加費と、きっちりビジネスパーソン向けに舵を切っている。それでも数百人の参加者が集まっているのだから、この数年でRubyを仕事にしている人が一気に増えたということなのだ。そういうおれも「仕事でRuby使ってます」と言い切っての出張扱いだしな。時代は変わったねぇ。
以下、記憶に残ってる出来事をいくつかつまんで(これを書いているのは終了2日後……日記はすぐに書こうな)。
- @nagachikaによる「今回発表するコミッター紹介」というつかみはとても良かった。2トラックでどっちを聴くべきかのいい判断材料に
- @ko1のキーノート。相変わらずノロケが多くてたいへん幸せそうでよろしい
- 弁当がふるまわれて、どこで食べるんだと思ったら、施設の宴会場ぜんぶ使ってて仰天した↓
- Symbol GC。@nari3のプレゼンは訥々としているのにほんと面白い。SymbolがGC対象になると聞いて簡単なことだと思っていたけど、けっこう罠があるのがわかってよかった。動的にクラスやメソッド作る時は注意しよう
- この他にも午後のセッションはほんとすごくて、GVLを回避するのにHTMやSTMを使うというなんだか学術会議っぽい流れが。STMってClojure勉強したときに出てきたヤツだ!
- あとパターンマッチングの話もすごかった。なにがすごいって「自分で言語の新しいパラダイムシフトを起こす」って宣言してるところがすごい。Rubyなんて踏み台ですよ、踏み台
- RubyMotion for Android、Macに接続した実機のAndroid端末をREPLで操作してプログラムを動的に変えるの、めっちゃ興奮した(けど開発環境は当面Macのみだってさ、ちぇっ)
- パーティは、しばらく会ってない人を探しておしゃべりしたりという感じだった。誰かと話した「同窓会みたい」というのが言い得て妙
◆ sorah [写真の alt タグ今気付いた…(*゜0゜)]
◆ ただただし [くくく]