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ただのにっき


2013-08-01(木) [長年日記]

Black Hat USA 2013 & DEF CON 21に行った(3)

続き。Black Hat 2日目にしてBriefings最終日。

朝はBlack Hatが提供するフリーの朝食が出ると聞いたので、昨日のランチの部屋に言ってみると、マフィンやフルーツが食べ放題、コーヒー飲み放題のたいへん素晴らしいものだった。これで夜のパーティを活用すれば、Black Hatは食費なしで過ごせてしまうのだなぁ。さすがビジネス向け大規模カンファレンスは違う。

とはいえ、今日もしょっぱなから(短い)30分枠の講演でAndroidのsmali形式の読み方を教えてくれるたいへん初歩的なセッションに入ってしまってぐんにょり。どうも「当たり」に出会えない。他にもWeb関係のセッションを拾い歩いたが「これ」というものには出会えず。逆に考えると、日本にいてもBlack Hatと同等の情報にアクセスできていたってことでもある。

[写真]やっとアメリカらしい厚い肉今日のランチスポンサーはMicrosoft。もう、サラダからして昨日とは鮮度が違っていてばっちり旨い。メインは分厚いヒレステーキで味も良く食べごたえもあって、ああ、こんなところでスポンサーの力量の違いが如実に現れてしまうのだなぁ。Microsoftは日本でも各種ITカンファレンスにしっかりお金を出して(しかも口を出さない)、すばらしい会社だと思います。ほんとに。

[写真]Black Hat終了。みんないっせいに帰る

セッションがあまり期待できない感じなので午後はスポンサーホールをプラプラしたり、本屋(見た目はアメリカ版「ジュンク堂書店RubyKaigi支店」っぽい)を覗いたりしているうちにうちにBlack Hat終了。今日はパーティチケットをGETしなかったのでそそくさと会場をあとにする。あんまり期待しすぎていたせいもあるけど、ちょっと肩透かしだったかなぁ、Black Hat*1

[写真]夕飯を食べたForum Shop内の「SPAGO」くたくたになってホテルに戻り……というか泊まっているホテルが会場なんだけど、会場から宿泊しているビルまでの間に(とうぜん)カジノがあるのでなんか別空間っぽいのだが……ホテルに隣接しているショッピングモールで夕飯を食べる。イタリアンなら間違いはあるまい、ということでパスタなど。まあたしかに間違いはなかった。量は多いので3人で3皿たのんでシェア。ホテル内なのでわりといいお値段だが許容する。

ちなみにForum Shopは一晩では回り切れないほど広いショッピングモールで、写真のように青空の下に広がっている……というのは嘘で、空はドーム天井に描かれたフェイクである。新横浜のラーメン博物館に行ったことがある人はあれを思い浮かべればおおむね合っている。まぁ、屋外に作ったら暑くて誰も来ないと思うので正解だけど、なんとも資源とエネルギーの無駄遣い都市だよなー。

Tags: travel

*1 言うまでもなく当たりセッションに出会えなかった可能性も高いし、そもそも英語力が不足していて十分に理解できなかっただけだとも言えるのであくまで主観的な感想である。


2013-07-31(水) [長年日記]

Black Hat USA 2013 & DEF CON 21に行った(2)

[写真]Black Hatスポンサー展示エリア

昨日の続き。

夜中の3時にバチっと目が覚めて、その後あまり寝つけないでいた……と思ったら(いつの間にか寝ていて)寝坊して、最初のキーノートに遅刻するという。時差ボケこえー。

というわけでBlack Hat USA 2013のBriefings開始。Briefings以外にもTrainingsとかいろいろなセクションがあって全体の開催期間は長いが、いわゆる講演スタイルのカンファレンスであるBriefingsは今日・明日の2日間。昨日書き忘れていたが、すでにレジストレーションは済ませていて、ずらっと並んだPCに自分の情報をいくつか打ち込むと離れたブースで名札が印刷されて、受け取れるという。非接触式のICカードと、紙に印刷された名札のセット。ICカードの方はスポンサーホールでTシャツなんかと引き換えに個人情報を渡すために使う。

さて、キーノートは別として、その後は講演がなんと11トラック並列、夕方まで5~6枠あるので毎日60セッションくらいある。これらがすべて厳しい審査を経て採用された論文だというのだから相当身構えて参加したのだが……あれ、そうでもないね、という印象*1。1時間枠の半分くらい使ってWeb系の脆弱性の基礎的な説明をしてくれたりして「それBlack Hatじゃなくても良くね?」というレベルだったり。実際聞いてみるまでクオリティの判断つかないから、これってけっこう厳しいぞ。なにしろ3人で手分けして聴いても、1/3もカバーできないんだからな。

昼食はあらかじめ予約しておいたQualysスポンサーによるランチ。1000人くらい入れそうな巨大なballroomに無数のテーブルが並べられて、参加者が相席で食べまくる。ただ、サラダの野菜は鮮度が悪いし、メインのチキンとポテトも安っぽい感じで、こっちも「まぁこんなもんかー」という感じ(翌日への伏線である)。

午後もだいたい同じ感じで進行。というか英語理解度10~20%な上にめっちゃ眠いのでキツいわこれ。それでも面白い講演は眠くないので、やっぱクオリティに問題ある気もする。Clickjackingの話だと思ったらソーシャルエンジニアリング的な方向だったみたいな話があって、これはこれで面白かったが。

[写真]BLUECOATのパーティに現れたブルーマンの偽物

スポンサーホールではTシャツなどのノベルティだけでなく、パーティのチケットなんかも配っている。夜はラスベガスの各所で企業主催のパーティが開催されて、うまく潜り込めばただ酒にありつける。今夜はBLUECOATが主催するパーティに潜入……の前にホテルの部屋に戻ろうとしたらカードキーが拒否される。予備のもう1枚も同様なので、フロントに行って文句を言ったら「1日限りの設定になってたわ、来週の月曜までの予定なのに」とか言うわけです(どう考えてもあっちのミスなのに謝らない)。まったくもー。

パーティはCaesars Palace内の小さなバーで、あまりに無節操に人を入れすぎて歩くこともままならないので、ビールを一杯とつまみをいくらか食べて早々に退散してしまった。写真はボケてるけど会場に現れたブルーマン(の偽物)一行。背の小さい人は女性で、これってたぶん社員なんだろうなぁ。

[写真]エレベーターのボタン、地階が「CASINO」表記

そういえばラスベガスはどこもかしこもカジノばっかりだとは聞いていたし、実際ホテルからどこに行こうと思っても必ずカジノを通る設計になっているのは感心したけど、まさかエレベーターの1F表記まで「CASINO」だとは……。

Tags: travel

*1 のちにインサイダー情報を得たところによると、審査を経ていないセッションもかなりの数あるらしい。

関連する日記: 2013-08-01(木)

2013-07-30(火) [長年日記]

Black Hat USA 2013 & DEF CON 21に行った(1)

[写真]ラスベガスのMcCarran International Airport

(これを書いてるのはもう8月9日なんだけど!)出張でBlack Hat USA 2013DEF CON 21へ行くことになった。アメリカはラスベガス。海外出張は久しぶりだなー。アメリカ本土へは入社して数年後、バブルの残渣を使ってサンノゼのカンファレンスに派遣してもらって以来だ。ちなみにラスベガスへは高校時代、ボーイスカウトのキャンプでグレイハウンドのバスでトイレ休憩に寄ったことがある。夜中に着いたのに体温より高い熱風が吹いていてビビった記憶だけがある。

同僚と二人旅*1なんだけど、2人とも英語はだいぶ怪しいので、どうなりますやら。ちなみに2人ともギャンブルには興味なしなのでラスベガスという土地との親和性はあまり高くない。

まずはANAでサンフランシスコへ。昨年行った人たちが短すぎる乗り継ぎ時間のせいで国内線を乗り逃し、ひどい目に合った反省をいかしてかなり長いインターバルをあけたせいで、そうとう暇になってしまった。なにごとも中庸が肝心よね。ちょうど現地時間で昼過ぎだったので何か食べようということになり、空港をさまよってサンドイッチをひとパック(が大きいので2人で分ける)。パンがパサパサ。日本のふわふわパンとはしばらくお別れだとここで実感。

そういえばトイレのハンドドライヤーがDyson製なのが面白かった。ムダに曲線が多かったけど性能的には日本製とたいして変わらないのは掃除機と同じである。

それからUnited Airlines*2の国内線に乗ってラスベガスへ。着いたのは日が落ちる寸前だったけど、屋外に出たとたん熱い空気がぶわーと押し寄せる……が、よく言われるように湿度が低いのでつらくはない。でもしばらく風にあたっているとミイラになりそう。シャトルバスを探したけど見つからなかったのでタクシーで今回の宿Caesars Palaceへ。Black Hatのメイン会場といっしょで、ホテルやカンファレンス会場が何棟も立ち並ぶ、巨大なテーマパークのようなホテル(群)である。

[写真]Caesals Placeの室内

Black Hat & DEF CON客向けセットの部屋は、ビジネス向けとしてはけっこうなお値段だが、フロアもベッドもめっちゃ広い一方で設備やアメニティはだいぶしょぼくて(ブラウン管のTVなんて見たの何年ぶりだ)、これなら日本の5000円のビジネスホテルの方がいいんじゃね? というレベル。ショウビジネスのメッカで優雅な生活をしようと思ったらけっこうな出費が必要そうである。

さっそく移動中に電池が尽きそうになった各種ガジェットの充電大会を開催しつつ、スタバで買ったサンドイッチを食べてすぐ就寝。明日からまずはBlack Hatである。

[写真]充電コーナー。ガジェット多すぎ!

Tags: travel

*1 関連会社の人もわりといっしょに行動していたのでだいたい3人。

*2 ここで普通に最後の「s」を付け忘れたりするくらいの英語力である。

関連する日記: 2013-07-31(水)

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