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ただのにっき


2013-07-19(金) [長年日記]

参院選、さすがに今回も自民党に勝たせたらまずいだろう

ネットで選挙活動ができるようになって初めての参院選が、いよいよ週末に投票になった。いろんな政党・人がわりと自由に意見を発信してくれるおかげで、これまでの選挙よりはるかにいろんな情報にアクセスできるようになってとてもよかった(ダメな候補者をあぶりだす装置としてもうまく働いていると思う。ちゃんと落選するかどうかは別にして)。願わくば、これくらい10年前には実現しておけよ、ということくらいか。

前回の衆院選では、自民党の「事務処理能力」を肯定しつつ白票を投じた(そして自民の圧勝を容認した)わけだが、さすがに今回も勝たせて、衆参両院で過半数をとられてはたまらない。ねじれ国会おおいにけっこう、なんとかして自民には負けてもらわないと……ムリっぽいけどね……。

理由はただひとつ。自民党が国民の自由をないがしろにする大変危険な政党だからだ。ひとつは憲法改正案が、憲法を国民のためのものから国家のためのものにすることを目論んでいる点(参考→憲法学者は自民党改憲案をどう読んだか)。もうひとつは児童ポルノ法改正案が当の児童の保護にはまったく役に立たないアニメ・マンガの表現規制を盛り込んでいる点。

前者は国民の権利を奪ってでも政府の力を強めようというまるで駄々っ子のような幼稚な改正(改悪)案であること、後者はなぜそれが必要なのかまったく論理的な説明ができずにいること。どちらも根底に「子供っぽさ」があって、本当にこれが大のオトナで構成される政党の主張かと呆れるばかりだ。

で、じゃあ代わりのどこに入れるんだというと……これもまた困ってしまうのだよなぁ、まいどのことながら。ちゃんと筋の通った大人の主張をしている政党があるか、というと、これがない。本当にない。政策の良し悪し以前に、論理的に破綻してないかというフィルタを通過できない主張がかならず混じる。もしかして政治家というのは大人になると志せないものなのではないかと考え始めて、実際それは真ではないかと気づいて愕然とするわけです。そんなことに気づいたところで、どこに投票するか決められるわけではないのだけど。

実は全体としてまっとうなことを言っているのは共産党だったりするわけだけど、おれらの世代はあいつらが自主憲法を欲しがってた過去を知ってるからなぁ。またいつ手のひら返すかわかったもんじゃないし。というか共産の議席を増やしたところで対自民の役に立つとは思えんわけで。あー、困ったねこりゃ。

本日のツッコミ(全1件) [ツッコミを入れる]
(2013-07-20(土) 20:15)

水島朝穂先生の講義受けていました。
非常に面白く解りやすい講義をする先生でした。


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