2012-01-07(土) [長年日記]
■ 金色の腹巻を編む(2)
年内には編みあがるかなーとか言ってたくせに、ようやく昨晩に完成。さっそくつけて寝てみたり。
正直、あまりうまくできなかった。イギリスゴム編はカッコイイけど、ちょっと緩めに編んでしまったので間が抜けてる感じがするし、だいたい設計にミスって少しばかり大きすぎる(つまりゆるい)。そのくせ最後の伏し目をタイトにしすぎたせいで、そこだけキツいのである。輪編みじたいはわりとうまくいったんだけど。
実用上はほぼ問題ないし色は好きだけど、そういう細かい部分で不満も少なくないから、ひょっとすると編み直すかも知れない(とか言ってると春になってしまうのである)。
■ ハンターズ・ラン (ハヤカワ文庫SF)(ジョージ・R・R・マーティン)
寝かしてる間に1年半もたっちまった。
異星のジャングルで繰り広げられる追跡劇がスリリングな冒険SF。ヒスパニック系の主人公、植民星の文化もそっち系なので異星というよりむしろその方が「異国情緒」を醸し出している気もするが、そういう面も含めて楽しいエンターテイメントだった。とくに、ストーリーを通してずっと明かされずにいる冒頭の事件の「動機」が、ラストで主人公の正義感の芽生えにカッチリはまるところなんて、なかなかの爽快感だ。主人公が頭がいいくせに感情的になると理性がすっ飛ぶタイプというあたりも、いい意味でお約束。
ただ、ジョージ・R・R・マーティンのわりには凡庸だなー、という感じも否めない。「追手」の正体が登場直後からバレバレな件(少なくともそれなりに経験を積んだSF読みにはあからさますぎる)とか、あんまり謎が謎になっていない点がいくつかあって、わくわく感を削いでいる。あとがきによれば3人の著者による30年(!)の長きにわたる合作だそうで、なんとなくぼやけた感じを受けるのはそのあたりに原因があるのかも知れない。