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ただのにっき

2010-03-16(火) [長年日記]

回帰祭 (ハヤカワ文庫JA)(小林 めぐみ)

未読箱に「えいっ」と手を突っ込んで取り出したら、1年以上前の文庫本を掘り出した。未読箱じゃなくてタイムカプセルになりつつある……。

けっこう評判良かったから買ったけど、ラノベ調の表紙のせいで手が出なかったんだよな。で、そんな表紙と、妙に説明調の出だしから、宇宙SFと見せかけた青春小説かなー、と思ったら、けっこう骨太なミステリータッチのSFだった。

ただ、著者が狙った「閉鎖世界」はあまりうまく描けてないと思った。「匂い」が感じられないんだよねー*1。あとはちょっとオチが安直……というか、いつの時代のSFですか。まぁ、手軽なエンタメとしてはちゃんと面白かった。

Tags: book

*1 閉鎖世界の住人にとってその世界の「匂い」はおそらく気にならないので、変に描写しない方がリアルだが、実際は読者のためにちゃんと描写すべきである。