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ただのにっき


2010-01-02(土) [長年日記]

IA100 —ユーザーエクスペリエンスデザインのための情報アーキテクチャ設計(長谷川 敦士)

休み中に読もうと思って持ち帰った本が、まだ1冊も読めてない件。いや、さっき1冊読み終わったのがコレ。

Webサイト設計における情報アーキテクチャ(IA:Information Architecture)に関するトピックを100個、並べた本。情報アーキテクチャの定義、考え方から上流設計を経て、最後はワイヤーフレームまで網羅的におさえてあるので、WebのIAについて俯瞰したい人にはいいと思う。

もちろん、大型本とはいえたかだか200ページなので、深い話はいっさいない(できない)が、そういうのは個々の話題に関する書籍があるわけで、こういう総括的な本は価値があるね。単に(狭義の)IAにとどまらず、ユーザエクスペリエンス(UX)まで視野に入れているあたりも現代的だし。

もっとも、「はじめに」で100個の「パターン」を集めたとあり、文中にもアレグザンダーへの言及があったりするので、「IAに関するパターンカタログ」かと期待してしまうが、その予想は大外れだった。先にも書いたようにIAに関する全プロセスを扱っているので、パターンとして扱うには粒度がバラバラすぎる。でも本人はカタログ作ってるつもりだったんだろうなぁ。

どうもこの著者、パターンについてあまり知らないんじゃなかろうか。いちおう見開きで1トピックにして体裁は全要素で揃えてあるように見えるが、実際は階層構造を分割しているだけだったりして、個々の要素の関連が見えない*1。左ページに図表、右ページに解説という書き方もパターンカタログを意識しているように見えるが、解説パートは構造化されてない(もしくはトピック独自の構造を持つ)から、全部読まないと意味がわからない。

結局、カタログっぽい拾い読みはできなくて、通して読んで全貌を頭に入れないと理解できない。こういうのは「パターンを集めた」とは言わない。書いてる側は全貌が頭に入ってるから、トピックごとに読んでも意味が通ると思っちゃったんだろうねー。情報アーキテクチャの専門家が自書のIA設計に失敗しているという、なかなか興味深い構造である。IAに携わる人は反面教師としても読めるという、ある意味1冊で2度おいしい本だ。

Tags: book

*1 いちおう右肩にそれっぽい情報が付加されているが、説明はないしわかりにくい。

寒川神社へ初詣

今年のねぶた

今年も初詣は寒川神社。毎年、門の上に掲げられる、干支を題材にしたねぶたが楽しみである。今年のは……なんだか「絶滅の危機に瀕している虎を守る人」みたいだ。

なお、毎年「ないかなー」と探している「揚げたいやき」は、今年も発見できず。どうも完全にやめてしまったようだ。このたいやきブームに乗らないなんて、なんて商売下手な……。


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