2007-09-20(木) [長年日記]
■ ヘッドフォンの寿命は18ヶ月前後
帰宅時にiPodをつけたら、右からしか音が出てなかった。断線かぁ〜。
買ってから20ヶ月か。先々代が16ヶ月、先代もたぶん20ヶ月くらいだったかな。つーことは寿命か。しょうがない、ポータブルなヘッドフォンは消耗品だからな。消耗品だからあんまり高いのを買ってもしょうがない。上限1万円で何か探そう。
問題は忙しくて新しいのを買いに行ってる暇がないことだ。しばらくは予備を引っ張り出して使うことにした……んだけど、もー、ケーブルがだらだらだらだらだらだら長くてたまんないっつーの! おまけに低音が強調されすぎてて、真の声がさらに野太く聞こえるし!
しかし、よりによって(たぶん)来週iPod touchが届くタイミングで壊れなくてもいいのに。まぁ、純正ヘッドフォンは死んでも使わないから関係ないけど。
2007-09-18(火) [長年日記]
■ 渋滞学 (新潮選書)(西成 活裕)
1年前の本だけど、こないだNHKのサイエンスゼロでこのネタをやっていて面白かったので。
なんつっても渋滞が大嫌いである。バイクに乗り続けている理由のかなりの割合を「渋滞の影響をあまり受けないから」が占めていると言っても過言ではない。嫌いだからこそよく観察してしまうというのは良くあることで、例えば高速道路の自然渋滞が、前車との距離を詰めすぎた車のブレーキを原因として発生することも気づいている。もちろん原因を遡れば速度を落とした前車が悪いし、そのきっかけがゆるい上り坂やトンネルだということも、ちゃんと観察していればわかることだ。
それから人ごみが嫌い。就職するときに「下り電車で通勤できる」ことを条件に会社を回ったくらい、特に都内が嫌いだ。都内で歩いていると、いかにして自分のペースで歩けるかという脳内シミュレーションをやり続けるので、えらく疲れてしまう。
そんなわけで(?)、本書のまえがきで著者が同じように渋滞を嫌っていることが書いてあって、すごく親近感。もっとも著者はさらに先を行っていて、それを学問にしたばかりか、今では渋滞が好きになったとまで言う。おぉ、これぞ科学者のみが至れる境地!
最近は高速道路の上り坂の手前に、「速度低下注意」なんて看板が立つようになって、「おぉ、やっとわかるヤツが出てきたか」なんて感心していたんだけど、背景にはこういうきちんと学術的に渋滞を探求している人たちがいたんだねぇ。本書ではさらに、「車の渋滞」だけにとどまらず、人の渋滞(屋内火災からの避難とか)、アリの行列、ネットワークの輻輳から人体の内部まで、ありとあらゆるところで発生している「渋滞」を解き明かしたり(時にはまだ解き明かせなかったり)して、めちゃめちゃ面白い。
その解き明かし方がまた痛快で、ライフゲームでおなじみのセルオートマトンを使うんである。高速道路の渋滞が、たった一次元の単純極まりないセルオートマトンでかなり正確に再現できてしまうことの驚き。シンプルなモデルで実世界を表現できたときの喜びは、科学のエクスタシーのひとつだろう。まったく、PCの画面でグライダー飛ばして喜んでる場合じゃないよ。
このセルオートマトンを使ったモデルは、3つほど詳しく解説されているので、ちょっとプログラミングの心得がある人なら誰でも追試できそうだ。EXCELのマクロなら、ビジュアルにシミュレートもできるんじゃないだろうか。そんな気にさせる、題材の身近さと検証のシンプルさがまた、一般向けの科学書として実にいいバランス。
◆ shun [>高速道路の自然渋滞が、前車との距離を詰めすぎた車のブレーキを原因として発生する その昔、「ヘタクソ一台、渋滞3キ..]
◆ 素人 [西成理論は、自分の意志で車間距離を40mあけることが可能なときしか、正しくないのではないですかね。車の長さを無視すれ..]
◆ ただただし [↑そんなことおれに言ってどうなると思ってるんだろう……。]
◆ shun [あ、古いネタが掘り起こされている。 きっとNHKがTVでなんかやったからかな。 http://www.nhk.or...]
◆ ただただし [ああ、なるほど。 しかしこの「素人」さん、TVには尺があって細かい話を詰め込めないことや、そんな誰にでも想像のつく..]
◆ sh [というか、1kmに25台もある状況を「渋滞」として、車間距離をあけようと主張してるのでは?]
2007-09-16(日) [長年日記]
■ 『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序』を観てきた
20代の頃ほど飢えていないので、毎月の「SFマガジン」も隅から隅まで読んだりはしない。最近、連載で欠かさず読んでるのは「罪火大戦ジャン・ゴーレ」と「ゼロ年代の想像力」くらいか。いやぁ、「ジャン・ゴーレ」は面白いよねぇ!
……ではなく、「ゼロ年代の想像力」では、エヴァを"引きこもり肯定"の古い(1995年代)の価値観の走りであり、現在は"現状を飲み込んだ上でのサバイバル"という新しい(2005年代)価値観に移り変わっていると説く(とか適当にまとめるとツッコミがありそうだけど無視する)。まぁ、個人的にはどっちの価値観も好かんけど、エヴァがそういう立ち位置にあるのは納得する。だから、「12年間エヴァより新しいアニメはありませんでした」と偉そうに言い切る庵野秀明が、今回の新劇場版で古い価値観を蒸し返して満足するのか、現代の新しい価値観に追いつくのか、それともさらに先を行く価値観を提示するのか、そんなところには興味がある。
つーわけで、業務上の要請(?)で観ることになったかみさんに付き合って鑑賞して来た。とは言うものの、こちとらガンダム世代どころかヤマト世代である。初恋の人だって、マチルダさんじゃなくて森雪だよ(違うけど)。悪いけどエヴァにはこれっぽっちも思い入れはない。そんなフィルタのかかっていない目から見ると、しょせん序章は序章。たしかに終盤、TV版とは違った方向に動き始めているようだが、まだ何か評価できるようなコトが起きたわけでもない。相変わらずシンジが壊れていく話みたいだし。まぁ、こうなったら最後まで付き合うけどな。
でもさすがに新しいだけあって、絵も動きもきれいになっている。最近のアニメで、安っぽい3DGCのぺかぺかしたメカばかり見せられていたせいか、ちゃんと塗られて質感のあるメカはグッド。特に終盤のヤシマ作戦のカッコイイこと! そりゃぁ、絵コンテが樋口真嗣だもん、カッコよくならないわけがない!
その他:
(1)ミサトのベッドサイドに、「JIDAI」が置いてあって吹いた。アンノつながりか。講談社関係ないのに。たしかにミサトは、ああいうおっさん臭い週刊誌を読みそうだ。
(2)観客が思いのほか若い。おまえら、リアルタイムでTVシリーズ観てないだろ、ってくらい若い。意外と広い年齢層に受け入れられてんだねぇ。つーか、うちらが最高齢っぽかったんですが! かみさんが、彼らが一言も発せずに食い入るように観ていたので驚いていた。そりゃそうだろう、バイブルだもん。おれだって、ヤマトがリメイクされたら固唾を呑んで観るよ(たぶん)。
(3)直前に性転換エヴァンゲリオンを観てしまったので、ゲンドウが写るたびに女性化されたゲンドウを思い浮かべてしまい、笑わずにいるのに苦労した。
◆ 向井 [新しいエヴァはパチスロで知った世代がメインターゲットだっていう話も聞きますよ。彼らはパチスロでのネタの元とか(あわよ..]
◆ ただただし [えぇ〜、マジすか。まぁ、ありかも知れないけど、少なくとも攻略法はないよなぁ。]
◆ yoosee [ハンズのエヴァグッズ売り場の前を占拠してたのはどう見ても十代の若者だったので、パチスロ世代とは必ずしもかぶらない気が..]
◆ い [世の中には、「スパロボ世代」とゆーモノもあるよーですが……。]
◆ ただただし [あれを「世代」と呼ぶのは抵抗がありますねぇ(世代っつーか単なる嗜好じゃね?) >スパロボ]
◆ shaga [スパロボ「世代」というのはおかしいですが、スパロボの影響はでかいですよ。以前、どっかのブログで「スパロボのガオガイガ..]
◆ むらまさ [SHUREのE2cは一万円を切る価格ながら二年保証が付いているのでお勧めです。断線しても、保証期間中は新品と交換して..]
◆ ただただし [へえぇ、それは知りませんでした >2年保証 じゃあ検討材料に入れておかないと。]