2007-04-07(土) [長年日記]
■ ハワイ島旅行(5)
合宿最終日は特に何もなしというか、昼前に発つと翌日午後に成田というスケジュールなので、朝食をとったらすぐに宿を出なきゃならない。この宿にはハワイ大学に通う(それもよりによってヒロ校に!)日本人がバイトしていて、今朝は味噌汁を作ってくれた。GJ! 取り合わせは巨大ワッフルの生クリーム添えだけど! でもまぁ、積極的に日本食を選択して正解だったかも。アメリカメシばかり食べていたら、きっと健康なまま今日を迎えることはなかったに違いない(オオゲサ)。
出発まぎわ、宿の猫、オスカーに会えたのでパチリ。今まで夜にしか会えなかったので、なかなかいい写真が撮れなかったのだが。というかこの写真も悪人面だなぁ。毛並みの柔らかい、カッコイイ猫なんだが。
ヒロ空港にはzundaさんが娘さんと見送りに来てくれていた。あー、そうそう、例の駐車場の件は、zundaさんの小切手で解決してもらうことに。いやもー、何から何まで世話になっちゃって。
ヒロ空港はいちおう国際空港ながらちんまりとした地方空港然としていて、日本人もちらほらとしかいない。ホノルルまでハワイアン航空だしと、のんびり気分でチェックインしたら、我々夫婦だけ隅に呼びつけられて、ボディチェックと荷物検査を受けさせられる。なーんーでーだー。2人ともこんな善人顔なのに!
そんなこんなで、ほんの数十分のフライトでホノルル着。やっとハワイらしい土地に着たけど、JALWAYSのカウンターを探してうろうろしているうちに時間がなくなって、土産もの漁りもできず。そのままB747に詰め込まれて帰国した。帰りは時間がかかるけど寝るわけにもいかず(寝たら最後時差ぼけ確実だし)、ひたすら読書をして過ごした。
今日のおまけ。「Wiki Wiki Shuttle」空港内循環バス@ホノルル国際空港。ホントにWikiが根付いてるんだね!
2007-04-06(金) [長年日記]
■ ハワイ島旅行(4) - ワイピオ渓谷ホース・トレッキング
ワイピオ渓谷
火星、月と続いた合宿3日目は、ようやく地球に戻ってまいりました、ヒロの北ン10kmにある自然いっぱいのワイピオ渓谷でホース・トレッキング。馬だよ、馬。高校の時にボーイスカウトの海外キャンプで乗って以来だなぁ。
今日はハワイ島在住のzundaさんが一緒に遊んでくれることになった。tDiary作ったおかげで、行く先々で歓待してもらえて嬉しい。まつもとさんみたいに、旅費まで出してもらえる身分じゃないけど(笑)。
というわけで、zundaさんの車で海岸沿いを北上。今日はのんびり風景を見る余裕がある。ツアーの集合場所に行く前に、ワイピオ渓谷を一望できる展望台に寄ったりして。うーん、これは絶景だ。
集合場所は土産物屋で、妙に高い工芸品ばかりを置いている店。出発時間の30分前に集合していろというのがツアー会社の指定だったが、30分間ここで買い物でもしていろ、という意味だと気づく。もっとも、そういう罠にはそう簡単にはかからないので、我々の興味はもっぱら招き猫がわりのこのトラ猫である。写真は、日向で寝ていて温まりすぎた腹を、木の床で冷ましているところ。
そうこうするうち、裏手のレジに呼ばれてカードで代金を払ったあと、ガイドがやってきて車で牧場まで連れていかれた。うちの夫婦とzundaさんの他は、ガイジン(じゃなくて現地人か)カップルが2組。5時間のロングトレッキングだがやや高めの金額設定なので、そう多くはない。
で、牧場に連れて行かれて、乗馬経験などを聞かれる。全員ほぼ初心者ばかりと知って天を仰ぐガイド氏は松崎しげるそっくりで、我々日本人はひそかに「シゲル」と呼ぶことに。本名はロイ。
牧場内で前進・後退・停止の方法とハンドル操作を軽く教わったら、ろくに練習もせずに本番に出発。まぁ、車と違ってインテリジェンスのある乗り物なので、基本的には何もしなくても動くんだけど。
出発してすぐに、ユーカリの森に入る。というか、ユーカリしか見えない。ハワイだと思っていたけど、オーストラリアだったようだ。思えば、ハワイに来たのに一度も水着になってない。というか、一度もビーチを見ていない…。
渓谷のリムを通るルートなので起伏はあまりなく、ゆったりと進む。初心者にはほどよいルート。
しかし、高校時代と違って、この視野には慣れてるな。乗馬(乗車)姿勢や見える風景が、今乗ってるBMW R1200GSにそっくり。もちろんこっちの方が、車高は高いし足つきは断然悪いけど、感じはとても似ている。よくハーレーのことを「鉄の馬」と表現するけど、乗ってる雰囲気はハーレーよりもBMWの方が近いんじゃないだろうか。そんなわけで、下半身の使い方なんかは、まんまオフロードバイクと同じなので、非常にしっくりくる。転倒しないから安心だし!
その後いくつか絶景ポイントを経由しながら、滝の下でランチ。水着持参のこと、とあったけど、この滝つぼで泳げということらしい。白人たちは我先にと入水したけど、正直これは冷たすぎるだろ! というかビーチじゃねー! ……と思ったらzundaさんはさっさと水着になってしまった。いや、おれはやめとくよ。白人たちが岩棚によじ登って飛び込み合戦をし始め、zundaさんも一緒になって飛び込んだりするのをビデオに撮ったけど、YouTubeで公開するのはやめといてあげます。
ランチ後は、来た道と微妙に違うルートで帰還。帰路はいちども休憩なしで、ひたすら馬の背に揺られる。馬にもバイクにも不慣れなかみさんには、ちょっとキツかったみたい。降りた後はひざがガクガクしてちゃんと歩けなかった。5時間はちょっと長すぎたか。かといって他の2.5時間プランは、ちょっと物足りないだろうしなぁ。
Laupahoehoe Train Museum
ワイピオを後にして、ふたたび海岸線を南下。ヒロに戻る途中で、Laupahoehoe Train Museumに立ち寄る。昔ハワイ島を走っていた鉄道の博物館である。最近、妙に鉄分の多いかみさんのたっての希望で。廃線なんだけど、プランテーション用の狭軌と、湾岸ルート用の広軌が同居していてなかなか面白かった。
Miyo's
ヒロに帰ったあとは、ハワイ島のここにしかないという希少性を売りにする土産用のお菓子屋(?)Big Island Candiesへ。ハワイはおろか、世界中で入手できる、土産としての価値がほとんどなくなった例のマカデミアナッツ入りチョコとは対極をなす戦略で面白い。チョコよりクッキーの方が好みだし。
このあとzundaさんには、ヒロにあるお土産スポットをいろいろと回ってもらったりなど、たいへんお世話になる。最後は夕飯も一緒につきあってもらって、Miyo'sという和食レストラン。天ぷらはちゃんとしていておいしかったが、やっぱり量は多い(笑)。
おまけ。本場ハワイの「Wiki Wiki Store」。もちろんコンビニ。隣には「Wiki Wiki Kitchen」があったけど、何が出てくるのかは知らない。
2007-04-05(木) [長年日記]
■ ハワイ島旅行(3) - キラウエア火山トレッキング
この頃から、我々夫婦の間で「合宿」とか「部活」という言葉が交わされ始める。なんか、リゾートに来たわりには、昨日は標高4000mで息切れ体験だし、今日は火山でハイキングだ。高校の部活の合宿みたい(いったい何部だよ)。……というわけで、キラウエア火山にゴー。
実は日本にいる頃に、Fuku Hiking Hawaiiにメールでトレッキングツアーの予約をしておいたんだが、現地に到着してもぜんぜん反応がない。そこで昨日の朝に直接電話をして改めて予約しておいたのだ。そしたら昨日宿に帰ってきたらメッセージが入っていて、なんと、ガイドが怪我をしたのでキャンセルとか言ってきた。
メールに返信がなかった件も「Yahoo!のメールボックスが失われてしまって」とか、嘘をつくならもっとマシな嘘をつけよと言いたいような理由だったので、ガイドの怪我の件だって怪しいもんだ。このFuku Travelは3冊買ったガイドブックのうち2冊に載っていたから信用していたけど、こういうこともあったという事実は書いておく。
ヒロ〜キラウエア
いずれにしても現地までは自力でたどり着くという計画だったので、今日は車を出す。走り始めて驚いたが、今日は間違ってワイパーを動かすことがない。実は一昨日、宿に着く直前に気を抜いたら、ちょっと左側を走ってしまったのだが(ぉぃ)、今日はわりと自然に右側通行ができている。人間ってすごいなぁ。
11号線に乗ってしまえばあとは一本道なので、難しいことはなにもない。キラウエア国立公園の案内にしたがって左折すればすぐにゲートがあって、そこで$10支払う。レシートを持っていれば1週間は繰り返し出入りできる仕組み。オールカラーのガイドマップを渡されながら「日本人?」と聞かれたので「そうだ」と答えたら、微妙に適当な感じ日本語ガイドもいっしょにくれた。
キラウエア・イキ・クレーター・トレッキング
国立公園に入ってすぐにあるビジター・センターで、カウンターにいるレンジャーの姉ちゃんに「2時間くらいでオススメのコースはない?」と聞いたら、最初はキラウエアの巨大カルデラを車で巡るルートを勧められたが、「違う違う、徒歩だよ」と言ったらキラウエア・カルデラの東端に位置するイキ・クレーターのルートを勧めてくれた。6マイルだから10km足らず。サクサク歩きの時速5km/hで2時間か。それ行きましょう。ガイドなんていらねぇや!(←強がり)
ビジター・センターから少し車で南下し、イキ・クレーターのビューポイントに駐車、トレッキングコースに入ると、いきなりシダの森。ジュラシックパークのようだ。まずはクレーター(火口跡)のリム(縁)に沿って半時計回りに半周するルート。
ときどき森が切れると左手にクレーターの全貌が見渡せる。流れた溶岩が固まって、真っ平らになっている。クレーターの縁は高低差数十mはある垂直に切り立った崖なので、真下を覗き込むとお股がひゅーん((c)くれよんしんちゃん)となる。というか、「あそこまで下りて、そのあと登るのか」と考えると、引き返したくなる……。
で、半周まわると下りに入って、下り切ったところがこんな感じ。上からはフラットに見えたが、近づいてみるとけっこう激しく盛り上がったり割れ目があったりして、歩くのもけっこう大変。上から見たときは、人々が歩いたルートがど真ん中に白っぽく見えていたけど、下におりてみるとなんだかよくわからない。とにかく遠方正面の絶壁に向かってまーーーっすぐ歩けば良いということか。
それにしても、この殺伐とした風景、SF者なら見覚えがある。そう、昨日は火星だったけど、今日は月面に来ております。ただしテラフォーミング中。無理のあるテラフォーミングのせいか、あちこちから水蒸気が噴出していたりして、気分が盛り上がることこの上ない。
つーか、そんなに歩いている人はいないので(平日だし)、我々二人だけがクレーターの底に取り残されたみたいな状況も。ここが極地のクレーターなら底に氷が張っているから、橇を使って脱出できるのに! ……などという『ロケットガール』ネタがかみさんに通じるわけもなく、数十分歩いて対岸に到着。あとはひたすら登るだけ。きっつー。
チェイン・オブ・クレーターズ・ロード
「もう一歩も歩きたくねー」的気分でようやくリムに戻り、車へ。で、にも関わらずさらに貪欲に(こんどは車で)南下。標高1200m程度のキラウエア火口から、一気に30kmほどで海岸まで達する「チェイン・オブ・クレイターズ・ロード」を駆け下る。
だんだんと南東に移動する火口から流れ出た溶岩が山から海岸までを埋め尽くす中を、ずばーっと道を通してあり、「よくやるよ」という感じ。こんなに溶岩を吐き出したキラウエアもよくやるよ。というか、「海岸線まで溶岩が流れた」というよりも、「溶岩で海が埋め立てられてできた平地」?
終点は溶岩でふさがれたかつての海岸通りなんだが、本当に溶岩に埋まってるところまでは車で行けなくて、しばらく歩いていかなくてはならない。さらに溶岩の上を延々と歩いてやっと、現在溶岩が海に流れ込んでいるところまで行けるようなんだが、我々にはもうその元気はない。ちょっと歩いて、写真だけ撮って退散。
そもそも車止めにある事務所では、溶岩を見に行くことがいかに危険かと言うビデオやパンフレットがあふれていて、それでいて誰も制止しない(笑)。ああ、自己責任ってこういうことね、という良い見本。なにしろ、海に落ちて溺れたのか、それとも高波をかぶったのか、びしょぬれの若い女性がレンジャーに介抱されていたんだが、それを横目に、みんなずんずんと先に進むのだ。いい度胸してるよ。
行き止まりなので、あとは戻るだけ。一気にカルデラまで駆け上り、せっかくなので一周してみる。途中、けっこう激しく水蒸気が立ち上るエリアがあって、これもなんだか既視感が……あぁ、大涌谷か。日本そっくりだな、ハワイ島。
その後、「ビジター・センターで土産が買いたい」というので寄ってみたら、まだ明るいのにもう閉まっていた。ヒロもそうだが、全体的に夜が早い。それからヒロまで駆け戻り、ダウンタウンの「Ocean Sushi」というすし屋でテイクアウト。宿に戻ってシャンパンを飲みながら食いまくる。寿司うめー。でも、なんでワサビが別になってるんだー。
◆ yuyang2.0 [なんか、ヤフーでメールボックスが消えたってニュースを見た記憶がありますけど、その影響じゃないんですか?]
◆ ただただし [あれは「2006年12月26日から2007年2月25日までに受信したメール」が対象のトラブルなので関係ないはずです。]