2005-09-23(金) [長年日記]
■ 宮川公園風力発電所
そう言えば、『プラネテス(3)』でタナベの父ちゃんの職業が、風力発電機のメンテナで。あれは「憧れの職業」に入れてもいいんじゃないかと思うんだけど、どうよ? おまけに住んでる街の名前が「風車ヶ原」だぜ。いいよなぁ。
というわけで三浦半島のさきっちょまで行って、風車を見てきた。たぶんうちから一番近い本格的な風力発電設備だ。北海道をツーリング中にもっとたくさんあったのを見たことあったけど、これだけ近づくのは初めて。ここのは二基だけど。
風車の風情はパラボラに通ずるところがあってよろしいな。稼動中のパラボラはなかなか見られないけど、コイツらは風があれば勝手に動くのもよい。
実物は『プラネテス』に出てきたのよりずっとゴツくて、しっかりした感じ。そよ風ていどなのに、けっこうブンブン元気に回っていた。デカいだけあって、風切り音も低くうなるようだ。
※やっぱりあった、風車めぐりをしている人のサイト→気ままな風
■ tDiary: Rubyの脆弱性対策
今回のRubyのセーフレベルが回避可能となる脆弱性は、tDiaryにもけっこうインパクトがある。tDiaryのセキュアモード(@secure = true)は、このセーフレベルを使って日記ユーザの悪意からシステムをガードしているからだ。
というわけで、もしセキュアモードで赤の他人に日記を貸していたりするなら、ここを読んで対策していただきたい。ちなみにtDiary.Netは対策完了。
■ インターフェイスの街角―本当に使いやすいユーザー・インターフェイスの極意 (UNIX MAGAZINE COLLECTION)(増井 俊之)
増井さんはおれのPrimary Respect Person、略してPRPなので、この書評は客観性にかける可能性があることを断っておく。
……とは言ったものの、連載を開始した1997年からの雑誌記事をそのまま集めただけ(しかも途中まで)という書籍が、2000円もするのはどうなのよ! と思わなくもないんだが(笑)。どうもユニマガって、雑誌の作りに真剣さを感じられないのだが、書籍にも近いものを感じちゃうよなぁ。せめてURLくらい、最新の情報にアップデートして欲しかった。いまだにCSLの増井さんのサイトに行くと、ちゃんとpitecan.comに飛ばされるのには感心したけど(これは編集者の功労ではないが)。
とはいえ、それゆえに面白いことも確かである。これを読んでわかるのは、研究者というのはだいたい5年くらいは世間の先を行っているものだということ。例えば、いまや携帯のかな漢字変換でごく当たり前になった感のある「予測変換」。その先駆けであるPalmPilot版POBoxは、連載のかなり最初のほうですでに登場しているので、だいたい5年。
それから、かなりの紙数をさいている検索ネタ。特に全文検索を活用した情報管理に関しては、ここ今年から来年にかけて、各種デスクトップOSに本格的に取り込まれていく技術だ。ということは、いまユニマガに増井さんが書いていることは、5年先のトレンドを予言しているかも知れないってこと! わー、ちゃんと読まなきゃ!(←最近立ち読みばっかり)
もっとも、ぜんぜん来なかったネタもあるけどね。ズーミングはぜんぜん来ませんな。地図のインタフェースくらい? それからキーボードもぜんぜん進化してない。実世界インタフェースはあと一息か。でも、「検索」と「予測変換(これも検索の応用だが)」だけでも「当たって」いればたいしたものだよなぁ。ウェブログで与太を飛ばしている素人と、ホンモノの研究者の違いを見た思いですよ。
うちのほうにも一本立ってますよ。
なんかの工場の敷地内みたいだけど。
惜しい、三浦へ行ったのなら、総務省関東総合通信局三浦電波監視センターの11mパラボラというネタもあったのですが。
http://www.kanto-bt.go.jp/re/ucyuu/index.html
県道214!? がーん、帰りに通ったよ、その道。あ、でも日が暮れてたから見られなかったかー。また今度行きますよ
陸地があると風が安定しないので、風力の立地は半島部が有利です。リンクのある「気ままな風」にも乗っていますが、遠出が可能であれば、一度、下北半島の東通村尻屋崎をご覧になるようお勧めします。個人的には、日本でこれ以上の風車サイトはないと思っています。隣の六ケ所村も結構基数はありますが、尻屋崎に比べれば風景としての迫力が足りません。
青森かー。遠いんですよねぇ。カブで行ったときは片道3日かかったし(あたりまえだ)
うひゃ。カブで返されるとは思わなかった。遠いのは確かですけれど、まぁ、足が向いたらということで。