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ただのにっき

2003-05-07(水) [長年日記]

影響力

自分の書いたコードが、自分の見ていないところで人に影響を与えているということに、少し恐怖を覚えている。いや、だから読むなというわけではなく、どんどん読んで欲しいから公開しているんだけど。

この恐怖感、自分はまっとうな情報科学教育を受けていないという劣等感から来ているのは間違いない。大学の専攻は物理で、計算機はまったく使わない実験系、おまけにFORTRANの単位はパンチカードがいやで取らなかった(笑)。研究室の先輩にそそのかされてPascalとCでプログラミングを始めたものの、彼にコードを読んでもらったことはないし、その後もずーっと独学だ。

この仕事についてからも、会社の先輩にとっても未知のOS/2やWindowsがターゲットと来ては誰も教えてくれないし、唯一の教科書はやっぱりフリーソフトウェアだった……と言っても、参考にしていたのはそれなりにちゃんと教育を受けていた人たちのコードばかりだった(はず)なんだけど。

そんなおれの書いたコードが、今になって別の人に影響を与えてしまうというのは、こそばゆいを通り越して、やっぱり怖いよなぁ、と思えてしかたがないのである。本当なら読んでいる人のそばについて、「あ、そこは手抜きだから」とか「そこはちょっと自信がないんだよなー」とか、いちいち注釈をつけたい!!

それができない以上、あなたの読んでるそのコード、無学ゆえの致命的な間違いがどこに入っているかわからないってことを、ちゃんとわかって読んでよね。と、今のうちに断っておこう。(笑)

なつのロケット (Jets comics)(あさり よしとお)

Amazonのセールで買った1万円分の本のうち、コミックスから片付け始めている。といっても、3冊ともあさりよしとお作品だが。

中でも小学生が夏休みに人工衛星を打ち上げてしまうという『なつのロケット』は(ちょっと前の作品だが)ホントに名作である。元ネタになった川端裕人の小説『夏のロケット』もいええ話なんだけど、こっちは主人公が小学生だかんね。「ありえねー」と思いつつも、ぐいぐい読まされてしまい、最後には「ありかも」と思ってしまう。

一緒に買ってやっと全巻揃った『まんがサイエンスVII』『まんがサイエンスVIII』も期待にたがわぬ出来で満足。こういうのを読める小学5年生は幸せだよ(って前にも書いたな)。このシリーズ、バラバラの短編をよせ集めた巻よりも、テーマを絞ってストーリー仕立てになっている巻の方が楽しい。特にロケットを作る話の『II』と、今回買ったロボットネタの『VIII』はマジで泣ける。

Tags: book