2002-12-12(木) [長年日記]
■ 『Wiki Way』読了
やっと読み終わった。最後は持ち歩いて通勤電車で読んでいた自分を誉めてやりたい。犠牲者は代わりに追い出されたLibrettoである。
Perlでの実装のところは読み飛ばしたけど、他はけっこう隅から隅までじっくり読んだ。読めば読むほど、オリジナルのWiki(といっても本書中で取り上げられている2代目)が必要十分な実装なのではないかという思いが強くなった。他のCloneたちは、ほとんどどれも「機能追加病」に罹っている(RWikiのようなデモンストレーション目的が出自のものは話が別だが)。TWikiなんてのはその最たるものだろう(本書中でTWikiは好意的に取り上げられていたけれども)。
そういう意味で、YukiWikiは元祖の思想をかなりよく保持した実装に見える。YukiWikiMiniなんてのもあるし。
特に記述形式にそれを感じる。できることは最小限にとどめて、利用者への敷居をいかに下げるかに力点を置いている。例えば、リストの記述にインデントを使う形式のWiki Cloneは、見た目はいいけど、編集時の負荷が高い。見ることよりも書くことに力点を置くなら(それこそがWikiの意義だ!)、インデントは悪だと思う。
いずれにしても、コラボレーションツールであるWikiを、コミュニケーションツールであるtDiaryの上に作ろうなんて考えは捨てたよ(笑)。いや、もちろんWikiはコミュニケーションツールにもなるんだけど、やはり本領はコラボレーションにあると思う。特に目的を持って構築されたWikiの威力は、Rubyのリファレンスマニュアルなんかで目の当たりにしているし。日記やBlogみたいに、最新記事のサマリを表示する機能は欲しいけど……って、YukiWikiのRecentPagesはすでにそうなってるな……。じゃあ、もう何もいらないや(笑)。