2000-08-02(水) [長年日記]
■ Morphy One
最近、Palm本の出版がずいぶん相次いでいるようで。うちで出しているPalmDesktop日本語化パッチの収録依頼なんてのもけっこうきている。ほとんどのPalm本は日本語版Palmしか相手にしてないんだけどね。かみさんも仕事でレビューをするとかでIIIcやvisorを持ち帰って来て使っている。彼女はいま、超初心者向けPC雑誌の編集をしているので、そんな雑誌にPalmの話が載るくらいメジャーになったってことだな。こうなると、pilot5000から使っている身としてはちょっと白けてきちゃう(笑)。
もともと、ハードウェアに関しては石橋を叩いて渡るような買い方をするタチなので、ン年前にアメリカ出張のついでにpilot5000を買ったときはなかなか勇気がいった。たしかJ-OSは1.8か1.9あたりで、そこそこ使えることは調査済みだったけど、例えて言えばPC-DOSにv-text(だっけ?)を入れて日本語化して使っていた初期の(いわゆる)DOS/Vユーザーと同じくらいハードルは高かったと思う(おれ的には)。まぁ、Internetという強い味方があるって時点でPalmにアドバンテージありすぎか。
……という心理的な障壁を乗り越えて使ってきただけに、最近のユーザーが手軽に使っているのを見ると悔しいような、嘆かわしいような。そういえば最近、何の苦労もせずに大型バイクに乗っている連中を見て、血のにじむような努力の末に限定解除した人が覚える感情によく似ている(笑)。ま、不合理な感情なのは百も承知だがね。つーわけで、何か新しい端末が欲しいと思うようになったわけだ。Let's Note miniの後継も出そうにないし、純粋なPDAとしてはPalmを使い続けるとして、ネット端末が欲しい。
ソフトウェアの出来にはこだわりたいので、Windows CEやZaursは論外。テンキーでメールを書く気も、小さすぎる液晶で読む気もないので、iモードをはじめとする携帯電話も却下。サブノートやミニノートも、ポインティングデバイスがトラックボールじゃなきゃイヤなので、買う気がしない。となるともう、Morphy Oneしか選択肢はない(と言い切ろう)。もちろん、まだ存在しないハードだし、リスクも大きいけど、いま募集しているのは第2ロットなのでそんなに心配することもないだろう。それまではminiを使ってればいいんだし。
なんたって、夢がある。ハードウェアの自作というのはリスクが大きくてチャレンジングだけど、実際にこの手に持てる「結果」の存在はソフトウェアにはない喜びだということを、Geminiを通してしみじみ感じているので、こういうプロジェクトは問答無用に応援したい。残念ながら合資会社に出資するにはタイミングが遅すぎたけど、せめて予約を入れることで応援していきたいね。
というわけで、申し込みと関連MLにsubscribe。スタッフ日誌を読むと、DOSのブートまでは成功しているようだけど、予定からはずいぶん遅れている。試作機のパーツ手配も滞ってるみたいだし。でも、ハードウェア・ハッカーの作業というのはめちゃめちゃ面白そうだなぁ。意味はほとんどわかんないけど(笑)。とにかく、がんばれっ。
■ Courier-IMAP
Courier-IMAPが、いきなり0.99になっていたので入れ換え。1.00にする布石か。ISO-2022-JPの検索、できるようにして欲しいのぅ(ま、namazuをセッティングすればいいんだけどな)。それにしても、いつのまにSource Forgeのプロジェクトになったんだか。しかも「Courier is a fully functional SMTP/IMAP/POP3/HTTP (webmail) server」なんて説明になってるし……しかもmailboxもサポートとか書いてあるし。ありり?
ははぁ。どうやら「Courier」って名称はMaildir対応のメールサーバーの集合体で、おれは今までそのIMAPサーバーであるCourier-IMAPだけを使っていたってことのようだ。Source Forgeの説明は0.24の頃のものだから、それぞれのパーツは独自に進化しているらしい。なんか、いままでは個人が細々と作っているソフトだと思ってたけど、そうでもないのかもなー。いやはや、オープンソースは奥が深い(笑)。