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ただのにっき


2012-06-11(月) [長年日記]

ナンシーの謎の手紙 (ナンシー・ドルー・ミステリ8) (創元推理文庫)(キャロリン・キーン/渡辺 庸子)

本が好き!で当たった献本なんだけど、不思議なことに必ず「4回に1回」当たるんだよね。抽選つってるけど、作為が入ってるようにしか見えない(笑)。

それはそれとして、あらすじを読んで反射的に応募したのだけど(ミステリだということは理解していた)、蓋をあけてみたらジュブナイルだった。しかも、ページをめくって目に飛び込んできたのは「1932」という数字。なんと、原作が書かれた年である。それからようやく調べてみると、1930年から同じペンネームを使って複数の作者が書き続け、数百冊におよぶ大シリーズの一冊だということ。ようするにミステリ界のペリー・ローダンということか! いやぁ、存在すら知らなかったよ。

主人公は「少女探偵」、アメリカ在住の18歳(?)でコンバーチブルの車を乗り回し、父親は成功した弁護士、大学アメフトの選手をボーイフレンドに持つという、いい感じにファンタジーの入った設定で、たしかにこれで主人公が歳を取らなければ長く読み継がれるシリーズになるのもうなずける。ミステリとはいえ殺人は起きず、少々危ないメにはあうものの命にかかわるようなことはない。シリーズすべてがこんな感じなのかはわからないが謎解き要素は希薄で、むしろ冒険小説にちかいプロット。子供の頃に知っていたらたぶんはまっていたと思う。

面白いなぁと思ったのは、捜査中のナンシーの問い合わせに、警察署も郵便局も航空会社も、第三者の個人情報をほいほい渡すところ(笑)。のんびりした時代だったのだねぇ。現代のプライバシー基準下ではとても書けない(謎が解けない)のは間違いない。そいういう意味でのオールドファッションさも、ジュブナイルとしてのバランスの良さにつながっているんじゃないかと思う。近作がどんな感じなのか読んでみたいね。

このシリーズは複数の出版社から出ているけど、創元のシリーズは表紙もかわいいながらも萌え絵ではなく、ちょっと外国文学らしい香りが残っていて良いと思った。翻訳はこの巻でおしまいという噂をみかけたけど、ちゃんと継続して、学校の図書室にずらっと揃えておいて欲しいなぁ。

Tags: book

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