2007-08-05(日) [長年日記]
■ ページ送り式以外のプレゼン
昨日のLL魂の「きみならどう書く」で、「全員OHP時代から変わらぬページ送り方式からはみ出ることがなくて残念」とか偉そうなコメントをしたわけだが*1、その後「LTは最前列で見たいな」と思ってRubyistたちが固まってるエリアに移動したら、akrさんやartonさんたちが「ページ送り式でないプレゼン」の可能性について真面目に議論していてずっこけた。みなさんスルー力なさすぎて大好きです。
で、そのときの話を含めた、現時点での自分なりのまとめ。
時間をいじる
まず前提として、発表者がストーリーをコントロールできなきゃプレゼンにならないのだから、リニアな時間軸を設定しないといけない、だからページ送り形式が最適……という考え方がある。これはかなり真理に近いとは思うけど、ここで思考停止しちゃったら負けだよな。たとえば、店舗の商品展示は一種のプレゼンだけど、客は自分の好きな順序・テンポで商品を見る。そんなプレゼンがあってもいい。オーディエンスが全員同じ時間を共有しなくてもいい。
その他のアイデアとしては、(ユニバーサルスタジオにあるような)多数決でシナリオが変わるプレゼンなど。平林さんが『理系のためのプレゼンのアイディア』で、オーディエンスに質問をしてその回答に応じて内容を変えるプレゼンのアイデアを披露していたけど(パワポのマルチディスプレイサポート機能の応用)、プレゼンツールがマルチエンディングをサポートしてもいいよね。
表現をいじる
今回の発表者のひとりkeisukenさんの「3Dプレゼン」はまだ3Dオブジェクトを発表者がぐりぐり回す程度だったけど、それだったらVRMLあたりが登場した当時からいろいろトライされている。どうせなら発表者もアバターになって、ぜんぶ3D世界の中で完結したプレゼンをして欲しい。いわば3D版「山野ゆき菜メソッド」*2。常々、従来型のプレゼンの、説明用のプレゼンソフトからデモ画面への切り替えが興ざめだと思っているんだけど、説明もデモも同じ世界でシームレスに連続してたらカッコイイと思う。
その他、視覚と聴覚しか使わないのはもったいないので、もっと五感を刺激する(Ex.劇場でチョコの匂いを流した『チャーリーとチョコレート工場』)。逆に聴覚のみで表現してもよし(サウンドノベル方式)。
上に書いたような話はたぶん誰かが考えている or 実行済みかも知れない(その可能性が高い)。LL魂でデモられていたチャットクライアント組み込みのアイデアも、すでにニコニコプレゼンという形でだいぶ前にあったものだし。
いずれにせよ、「プレゼンツールを作れ」と言われて、従来の紙芝居方式のことしか考えないとしたら、それはとても寂しいことだと思うのだよね。
参考
- LL魂(10)(L'eclat des jours)
- LL魂(LLSpirit)に行ってきましたよ(sshi.Continual)
「あなたの人生の物語メソッド」ですね! > ページ送り式でないプレゼン
ヘプタポッドBを覚えないと使えないプレゼンツールにユーザがつくだろうか……