ただのにっき
2021-08-08(日) [長年日記]
■ マンガ「2.5次元の誘惑」にはまっている
最近は無料のマンガサイトでちょこちょこ連載を追う作品が増えてきた。サイコミの「U149」や「After20」 は言うに及ばず、ジャンプ+でも「怪獣8号」や「スパイファミリー」「姫様“拷問”の時間です」とか。そんな中、わさますに「ダンダダンだけじゃない!ジャンプ+の面白い漫画について話す日」という記事が投下されて、まだまだ知らない作品がいっぱいあるなぁ! と気づかされたので、いくつかピックアップして読み始めたところ。ジャンプ+は1回目通して読むだけなら無料枠でいけるので良い。
でまぁ、その中でいきなり最高の作品に出合ってしまい、この3日間、生産性がガタ落ちになってしまって困っている。「2.5次元の誘惑」である。
集英社
¥737
表紙をみれば一目瞭然、エロいんだよね。だから気軽に知り合いにおすすめできるタイプじゃない。実際ジャンプ+で見かけたときも、そんな第一印象でスルーしていた。少年マンガのエロ作品は、ようするにたいして中身のないラッキースケベの連続にすぎないので、大のおとなが読むようなものではないし。
実際、この作品も序盤はそういう感じで、強く勧められたりしない限り1、2話で読まなくなっていたのは間違いない。それが、10話をすぎたあたりから大きく路線が変わり、アツい青春群像劇に化けるのだ。とりわけ主人公の2人が、互いに影響を及ぼしながら成長し、まわりを巻き込んで仲間を増やし、どんどん大きなことにチャレンジしていくさまは、まさに「友情・努力・勝利」の王道ジャンプ作品。いやー、まさかコスプレを題材にしてこんな話が描けるとは。そもそもコスプレはスポ根だ、というのが目ウロコ。
とにかくストーリーが上手くて、夏コミ編でいろいろな要素がカチリ、カチリとはまりながらクライマックスへ向かっていく流れは素晴らしいし、何度読んでも涙が出る。こんなすごい話のあとにどうやって連載を続けるのか心配になるも、コスプレにおける「中の人」の存在についての深い議論、「なりたい自分になれる」ことの意義など、興味深い題材がまだまだ出てくる。コスプレを通じてフィクションの価値をこれでもかと考えさせられて、何度も何度も読み返してしまう。
もちろんWebで読むのはタルいので、既刊10冊は即購入。1日1回通して読む生活が続いている。おかげで他のことなーんにも手がつかない。困った……。