2017-04-28(金) [長年日記]
■ OSS Gateふりかえりと皿洗いの話
今夜はOSS Gate東京のふりかえりがあるので、いつものように自転車を借りて出動……と思ったらいつものポートが全部貸出中で空っぽ! 最近都内を走っているのここの自転車をよくみかけるようになって、流行ってるなぁと思っていたが、まさかこんな事態になっていたとは。それでも流行に応じてポートの数も増えているので、数分も歩けば隣のポートに着くからいいんだけどね*1。
さて、前回同様ふりかえりのネタはGitHubのProjectにまとまっているので、そちらを参照。ほんの4ヶ月分だがずいぶんいろいろチャレンジしたものだ。週末一日コースの「ワークショップ」に加えて、平日夜間開催の「ミートアップ」をやるようになったのが効いている。
東京のワークショップはここ2回ほど定員割れで、いまの運営チームがリーチできそうなビギナーにあらかた行き渡ってしまったからだと思うのだけど*2、それだけに次なるチャレンジで一番期待が大きいのは「大学での開催」じゃないかと思っている。大阪で先行してやれそうという話を聞いているのだけど、もちろん関東でもできたらいいなぁ。自分の研究室でやってみたい先生、いないかねぇ?
ふりかえり自体はちゃちゃっとまとめて、今日はメンバで連れ立って軽く飲みに出た。MastodonのライセンスがAGPLなのがいかに痛快なできごとかみたいな話から自由なソフトウェアの話なんかもしつつ、やはりメインの話題はOSS Gateのことである。
ワークショップを体験したビギナーのどれくらいがその後もOSS開発を続けているかという問いに「それほど多くはない」と答えざるをえないのだけど、それはなぜか。OSSに日常的にコントリビュートしている人にとって、それは皿を洗う程度のことなんですよ、という例え話をしたのでメモっておく。
世の中には、汚れた皿がシンクに溜まっていても、見て見ぬふりをしたまま他の誰かが洗ってくれるのを待つ人がたくさんいる。同じように、バグをみつけても直すことなく別の新しい皿を出して使って良しとするプログラマは多いのだ。Qiitaあたりに適当な対処方法を書いてお茶を濁すようなのはまだマシな方だ。
OSS Gateでこれまでやってきたのは、まだ皿を洗ったことのない人に、せいぜい上手な皿の洗い方を教えるくらいのことなのだ。「スポンジには洗剤をこれくらいつけましょう」とか「すすぎはしっかりしましょう」くらいのことはわかってもらえたと思うが、「汚れた食器はシンクに溜まる前に洗ってしまう」みたいな習慣づけまではできていない。ここをなんとかしないと、OSS開発者を増やすというOSS Gateのミッションは成就しなさそうである。
じゃあどうするかねぇ……という話なんだが、平日夜にやっているミートアップの方にある「開発者枠」でそれができるんじゃないかと考えている。開発者枠は、ビギナーは卒業したけど、相談できる人のそばで開発を続けたい人のための場だ。継続的にミートアップに参加してもらうことで、日常的な「皿洗い」の習慣づけをしてもらえるんじゃないかなぁ……と思うのだけど、どうだろう。おれ自身は夜のイベントには出づらいので、ミートアップにはタッチできてないのだけど。
とまぁそんなわけなので、ワークショップでビギナーを卒業した人は、ミートアップの開発者枠へ継続的に参加をしてみるといいのではないだろうか。けっこう賑わってるみたいですよ。