ただのにっき
2016-08-08(月) [長年日記]
■ 鏡のような「シン・ゴジラ」: 夏休み3日目
休み中に一回くらいバイクでどこか出かけようと4時にアラームをセットしたのに気がつくと6時だったという。こういう日にかぎって猫が起こしに来ない。というか早朝になるとグスタフがなぜか寄り添って寝ているという(←くっそ暑い)。
そんなわけで、今日はかみさんがでかけていることもあって、カッとなって2回目の「シン・ゴジラ」のチケットを取った。ふたたびIMAX。
こないだ観たあとに感想や評論を読み漁っていてつくづく面白いなぁと思ったんだけど、たとえば左翼は憲法9条をないがしろにしたといって怒り*1、右翼は新しい安保法制を揶揄したといって怒り、フェミニストは女性が実質3人しか登場しないといって怒っているのね。
逆に喜んでる人たちも評価ポイントがまちまちで、とくにゴジラ映画に親しんだ時期が異なる世代間の違いがけっこう大きい。もちろんみんなそれぞれに喜んでるんだけど。
ネガティブにしろポジティブにしろ、これだけポイントがばらけているということは、この作品がいかに中立に作られているかということを示していると思う。前半は政治・行政劇を右にも左にも配慮せずただひたすらリアルを追求し、後半はよけいなドラマを排して怪獣・特撮好きの夢をこれでもかと実現する、結局それだけなのだ。それだけゆえに、観る側は各自勝手に色をつける。それは映画を通して、自分を見る行為だ。この作品は、鏡のように作用するのだなぁ。や、もちろん自分も例外ではないのだろう(けど自分のことなのでよくわからない)。
話は変わるが、自分が一番好きなシーンは、ゴジラが核反応で生きていると判明したとき、安田が尾頭に即座に謝るところ。実のところ、ここはあんまりリアルじゃない。オタクならなにかと理由をつけて謝罪を回避しそうじゃん? つまり安田は、オタクが「こうありたい」と望む理想のオタクなんじゃないかな。もちろんこれも「鏡」なわけだが(笑)。
その後、グランベリーモールで昼食がてらしばらくポケモンを狩ったあと、帰宅してYouTubeで天皇のお気持ち動画を探して見た。未来感ある。
*1 ちなみに9条に触れた箇所などどこにもないので、これはものすごい誤読なんだけどそれはさておき。