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ただのにっき

2014-12-18(木) [長年日記]

職場のビルのエレベータがすばらしいので自慢する

Facebook某所でエレベータのマナー的な話をしていて、うちのオフィスが入っているビルのエレベータがすばらしいのを思い出したので自慢しておくことにする。べつに自社ビルでもないし、ビル自体は新しくもなく、エアコンが雑な作りだとかいろいろ文句はあるけど、この日立製エレベータだけは本当に素晴らしいので。

まず第一に「閉」ボタンがない。必要ないから(なぜ必要ないかは後述)。よく、エレベータの「閉」ボタンをカチカチとせっかちに押す都会の日本人の悪癖が揶揄されることが多いけど、ここのエレベータではそもそもそれがない(できない)。

さらに「開」ボタンも基本的に押すな、と書いてある。押していいのは危険防止のときだけにしろという。けっきょく利用者は行先階のボタンを押すだけで良くて、そしてそれで十分すぎるほど快適に利用できるようにチューニングされている。

なにがそれを可能にしているかというと、ドアの断面についている(たぶん赤外線の)センサーだ。膝より少し低いあたりについているこのセンサーが人の乗降を感知して、乗り降りのあいだはドアを閉めない。

……と、ここまでは実は珍しくなくて、よく観察しているとこの手のセンサーを埋め込まれたエレベータはよく見かける。このエレベータの素晴らしいところはこのセンサーのチューニングで、人が乗降しはじめるまではドアを閉めず、さらに人の動きが途切れたらほんの1秒程度ですぐに閉めるのだ。この閉めるタイミングが人間が手動で「閉」ボタンを押す場合よりも若干早くて、イラつくことがまずない*1

この「絶妙なチューニングを施されたセンサー」と「思い切りよく閉ボタンを廃した」ことで、利用者は降りる階を押したら奥に進めばいいし、降りるときはドアの近くにいる人からどんどん降りればよい。FILO。美しい。

そんなわけで、毎日このエレベータに乗るたびにエンジニアリングの妙に感心することしきりなのである。残念なことに(人間は習慣に支配される動物なので)、ほとんどの利用者がこのことに気づいておらず、もちろん注意書きも読みやしないので、たいていの場合はドア付近にいる人が「開」ボタンを押しっぱなしにするという「献身的だが無意味なマナー」をきっちり守ることですね。嗚呼。

*1 いうまでもなく、利用者のなかにお年寄りや足の不自由な人がいる場合は「開」ボタンの出番である。