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ただのにっき

2013-01-25(金) [長年日記]

アクセシビリティキャンプ東京#4を開催した

アクセシビリティキャンプ東京も順調に回を重ねて第4回。Togetterまとめ。今回は少しやり方を変えて、テーマはひとつ、それをグループに分かれて議論することに。テーマは「アクセシビリティのブランディング」と題して、冒頭に木達さんから現状整理をしてもらう(資料:アクセシビリティキャンプ東京#4開催にあたり)。UXやモバイル・ファーストは盛り上がるのになぜアクセシビリティは盛り上がらないのか(むしろ下火?)、ビジネス的には「コスト」、制作の現場でも「オプション」扱いなのはなぜか、どうすれば「アクセシビリティ・ファースト」にできるのかという問題提起がなされた。

その後、グループに分かれてディスカッション*1。おれは(なぜかWeb制作に携わる人ばかりが集まった)グループ4に混じった。アクセシビリティがハンディキャップを持った人にしか関係ないものと思われている、現場に意識があっても経営層からはROIが見えないという指摘から、「外圧」として「数の論理」を振りかざせるような施策はできないかという話に。セキュリティ対策のように「やらないと不利益になる」と認識してもらうように、アクセシビリティ上の問題を持っているサイトを報告できるような仕組みはどうか(IPAの脆弱性報告みたいに)、ブラウザ拡張で簡単に指摘ができるといい、などのアイデアが。

その後、グループごとにまとめを報告。メリットを訴えるのも必要だがやはり法的拘束力があるべきだ(飴と鞭)、「リブランディング」以前に「ブランディング」ができてないじゃないかという指摘など、多面的な考察が述べられた。どれもすぐに着手できるものではないけど、目安箱的なサイトは欲しいなぁ。個人的に老眼が進行している中で、アクセシビリティ的に問題のあるサイトにぶち当たりことが増えているけど、苦情をあげるにしてもそういう窓口に辿りつけないんだよね、ほとんどのサイトが。報告してもシカトされる可能性大だしさ。

同会場で引き続き行われた懇親会では、韓国のスクリーンリーダWebTalksベンダのShinさんが韓国のアクセシビリティ状況をプレゼンしてくれた。日本とかなりよく似た状況にあるが、大きな違いがアクセシビリティの欠如が刑事罰をともなう違法行為になっている点。韓国はこういうところがほんと徹底してるなぁ。すでに民事訴訟も起きているとのことで、「外圧」が機能している感。もっともShinさんいわく「日本以上にガラパゴス」な韓国のこと、件の法律が施行される今年にどんなことが起きるのか、いろんな意味で目が離せない。

今回のようなスタイルはけっこういい感じだったな。テーマとまとめ役さえちゃんと選べれば。なお次回アクセシビリティキャンプ東京#5はは4月中旬ごろの予定で調整中。

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*1 前回は開催通知が遅れて参加者が少なかったけど、今回はちゃんとやったので4つもグループが作れた。仕込み重要。