ただのにっき
2012-11-22(木) [長年日記]
■ BOOKSCANが始めた「音声化チューニング」がすごい
BOOKSCANをネタにするときはたいてい褒める話なんだけど*1、今日プレミアム会員向けにα公開された「音声化チューニング」がすばらしいのでまた褒める。
チューニングサービスは、BOOKSCANで電子化された本を各社の電子書籍リーダー向けに余白を削ったりコントラストをあげたりしてくれるサービスだったのだけど、今日からここに「音声」に変換するサービスが増えた。これは、アクセシビリティに関わってるものとしては見逃せないので、本棚に入っていた適当な文庫本を選んで変換させてみた。
10分も待たずにできたとのお知らせ。サーバにはMP3ファイルができている。Nexus7にダウンロードして再生してみる。聞き取りやすい女性の声。音声は2倍速なので、(普段はそういう音声ソースを聞き慣れていない)自分はけっこう集中しないと意味を聞き取れなくなることがあったけど、これはたぶん慣れだ。
いやこれすごいよ。ほとんどおかしなところがない。まれに「パソコン」が「ぱそこそ」みたいに読まれたりする箇所はあるし、「ACT」が(アクトではなく)「えーしーてぃー」だったりなんて部分はあるけど、まぁ、小説を読む(聞く)分にはぜんぜん問題ない。BOOKSCANの技術力、あいかわらずハンパない。
日本のオーディオブック市場はもともとかなり寒い状況で、期待されたKindleすらText to Speechを削ったりとお先真っ暗な感じだったけど、まさかこっち方面から登場するとはなぁ。6インチ画面のでかい電子書籍端末なんて持ち歩く必要ないよ、ケータイで十分だよ。視覚障害者にかぎらず、晴眼者もこれは試してみるべき。
*1 著者インタビューもすごいけど顔ぶれがちょっとアレなので日記には書いてない(笑)。