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ただのにっき

2012-08-23(木) [長年日記]

「Forkwell を始めたことを Facebook に共有しない」という選択はアリか?

今日とどいたForkwellのニュースレターに、ユーザ登録の最終ステップで従来は下記のようなチェックボックを設置していたのを:

☑ Forkwell を利用開始したことを Facebook で共有する

以下のように変更したと書いてあった:

 Forkwell を始めたことを Facebook に共有しない

理由は、多くのユーザがチェックを外してFacebookへの投稿を避けるからだという。バイラルによるプロモーションに依存しているサービスだからぜひともここでシェアしてもらいたいとのこと。Forkwell側の要件はわかったけど、だからといってユーザにとってこの変更は「なし」だと思うんだけど。

UI設計の基本として、否定形の選択肢は避けるべきだ。否定形の設問にチェックを入れると何が起きるのか理解するのに、人の脳はよけいな苦労をするから。特に日本語の場合、文章の最後まで読まないと文意を理解できないから、この形式だとぱっと見で「チェックが外れているから共有しないだろう」と感じる。

結果として意図せずにFacebookに投稿がなされると、ユーザは「騙された」と感じることだろう。これはForkwellにとって好ましい感情だろうか?

これを読んで思い浮かんだのが、先日読んだ「リーン・スタートアップ」に載っていた事例。著者のサービスを使ったテスターに、(やはりテストの最終ステップで)「このサービスを友人に紹介してください」と依頼したところ、拒否されたという。なぜなら、まだこのサービスが良いものかどうか判断できないのに友人に薦めることなんてできないからだ。あたりまえですね。Forkwellのユーザ登録最終ステップもまさにこの状況にあるはずで、騙してまでシェアさせるなんてもってのほかではないか。

これは「最終ステップでシェアを拒否するユーザが多い」という事実に対して、直接それを解決しようという短絡さがよくないと思う。やはり「リーン・スタートアップ」に解決策が載っている。「5つのなぜ」だ。

  1. 最終ステップでシェアを拒否するユーザが多い
  2. なぜ? → ユーザはForkwellを友人に紹介したいと思っていない
  3. なぜ? → ユーザはForkwellが良いサービスかどうか判断できない
  4. なぜ? → ユーザはまだForkwellを使ったことがない

以下略。おれなら「じゃあしっかり使ってもらってからシェアを促すフローを作ってみよう」とか「使っていてよかったと感じた瞬間に紹介してもらえるようにしよう」なんて結論になるかなぁ。たとえば通知ページに「××の称号に昇格しました。」なんてイベントが出てくるけど、これって使ってて嬉しい&自慢したいタイミングじゃん。そういう気分のときにちょっと目立ついいねボタンがあれば、思わずシェアすると思うんだけどね*1

リーン・スタートアップ
エリック・リース
日経BP
¥1,980

*1 もしかするとすでにそうなっているかも知れない。おれはFolkwellにたまにしかログインしないので、称号の変更に関しては通知ページでしか見たことがないけど。