ただのにっき
2012-01-25(水) [長年日記]
■ DeNAの罠にはまってモバゲーのアカウントを取得するはめに
※タイトルにはおおげさな表現が含まれています。
昨日の夕方、急にTwitterのタイムラインが賑やかになって、何ごとかと思ったら「DeNA、HTML5開発支援フレームワーク「Arctic.js」を オープンソースとして公開」が話題になっているのだった。タイトルだけみると良い話なんだけど、GitHubに公開されたライセンス(公開当初のlicence.txt)がひどくて、明らかにOSDの定めるオープンソースではない。というかむしろプロプライエタリと言っても良いシロモノ。そりゃ騒ぎになるわけだわ。
DeNAは昨年、奥一穂さんが「オープンソース開発者がDeNAを選ぶ理由」なんて発表をするくらい「親OSSな会社」というイメージを打ち出せていただけに、これはちょっと笑えない話だ。結果として数時間後にはMITライセンスが適用されて丸く収まったわけだけど、どうしてこんなお粗末なライセンスが外に出てしまったのかには興味がある。成果物をオープンソースにしたいという要望はおそらく開発サイドから出たものだろうし、一方でこんな縛りを付けたがるのは経営層か法務だろう。しかし公開先がGitHubということは、公開作業は開発者がやっていると考えるのが普通なわけで、なんでこんなライセンスが開発者の手を素通りしてしまったのか、不思議でならないのだ。まぁ、舞台裏が公表されるとも思えないけど、なんとなーく風通しの悪さを感じさせてしまいますな。
ちなみにオープンソースは登録商標だけど、『オープンソース/Open Source商標を誰もが自由に使うことを認めます。 ただし、我々はOSIの定める「オープンソースの定義」に沿う形で オープンソースという言葉が利用されることを希望しています。』と書かれているように、こんな「なんちゃってオープンソースライセンス」を使っても商標違反ではない。今回のは単にモラル面で問題があったというだけの話なのでDeNAにはしらばっくれる権利はあった(開発者コミュニティから総スカンを食らうだろうけど)。もっともGitHubのPublic ReposはOSSでないといけないので、それには(一時的に)違反していたという指摘はあるが。
ところで、騒動のあいだにこんなことを口走ってしまったのだが:
Arctic.jsがOSD準拠のライセンスに変更されたらモバゲーのアカウント作ってもいいw
— ただただし (@tdtds) 2012, 1月 24
公言した以上、約束は守ります:
まさかこんなきっかけてモバゲーのアカウントを取るハメになるとはなぁ*1。DeNAの中の人たちからたくさんのRTをいただきました(笑)。
そして半日が経過、モバゲーのメールボックスにははやくもモゲマス*2への招待メールが10通もたまっているのであった*3。まったくおまえらときたら……。「モバゲーのアカウントを作る」とは言ったが「モゲマスを始める」とは言ってないぞ!!