ただのにっき
2011-07-12(火) [長年日記]
■ 我、Googleプロフィール・ロックアウトから生還せり
先日のGoogleプロフィール・ロックアウト事件からはや12日。ついに復活の日がやってまいりました!
今日の昼ごろ、ふと(Desireの)TweetDeckを見ると、ここしばらく沈黙していたGoogle Buzzのタブに更新があるではないか。プロフィールがロックされているとBuzzを見ることはできるが投稿ができなかったのだけど、APIは読み書き両方閉じられていたらしく、クライアントアプリからはいっさいの更新が見られなくなっていたのだ。「これは!?」と思ってGoogle Mapsを立ち上げ、Latitudeを有効にしてみると、これも生き返っていた。どうやら、ようやく復旧したらしい。
その後PC上で確認すると、今朝までこんな状態だったプロフィールが:
こうなっていた。完全復活である:
この10日あまりの経過は先の日記に書いてあるとおりだが、今回の復活がGoogleへのフィードバックが効いたのか、それとも(中の人である)tmatsuoさん*1の働きかけによるものか、はたまた指示通りに行った「再送信」が処理された結果なのかは不明である。もしわかればここに追って書くことにする。
なおこの現象、Twitterでの反応を見ているとおれの他にも大勢食らっているらしいが、おれ以外に復活したという話はまだ入ってきていない。ちょっとデマも交えて広まっているみたいなので、整理しておくと:
- Googleプロフィールの名前を何度も変更していると、上記のような画面(「審査中」)になる
- ただしこれは、本名の強制を意味するものではない(参考: コミュニティ規約)
- 審査中は、プロフィールに関わるソーシャル系サービスが使えなくなる。具体的にはGoogle+、Buzz、Latitude。Gmailやカレンダー、Picasaに影響はない
- 審査中には「プロフィールを再送信して下さい」というリンク付きメッセージが加わることがある(のでそれは押しておくべきだろう)
- 再開にあたって、Googleから特にメッセージはない(もちろんお詫びもない)
ここからは多分に想像が混じるが。外から見ているかぎり、この現象は以下の2点のコンボで発生しているように見える:
- 不正アカウントかどうかの判別アルゴリズムが甘い(名前の頻繁な変更や不当な記号の入力だけで判断している)
- ロックアウトしたアカウントの復帰のためのワークフローが決まっていない
対象のアカウントが「生きて」いるかどうかなど過去の活動実績から見れば難しい話ではないはずだし、アルゴリズムによる制限は「失敗」する可能性が常にあるわけで、不当なロックアウトからの回復手順をワークフローに含んでいないのは手落ちもいいところだ。
これがトライアルテスト中の新サービス「Google+」だけの問題なら、そういう運用面のツメがまだまだなのも理解できなくもないが、一緒に従来のサービスまで巻き添えにして使用不能にするというのは、あまりにお粗末というものだろう。徹底したソースコードレビューによる品質確保で有名なGoogleだが、運用体制まで含めた「レビュー」は、どうやらあまり徹底していないようだ。本気で「ソーシャル」を相手にするなら、むしろこっちの方が大事だと思うよ。
*1 たぶんGoogle+の直接の関係者ではないと思うのだけど、おれの窮状をみかねて自主的に手を差し伸べてくれたようで、たいへん感謝している。
なお、他にもGoogleには何人か知人がいるけれど、アクションを起こしてくれなかったからといって責めたりするつもりは毛頭ない。Googleがどんなに変わった会社だとはいえ、常に個人がどうこうできるとは考えていないし、第一こういうことはGoogle+がシステムとして解決すべき問題だと思うから。