ただのにっき
2011-02-03(木) [長年日記]
■ OnDeck 第3号がKindle対応
インプレスの電子雑誌「OnDeck」の第3号が出たんだけど、この号からなんとmobiフォーマットも提供開始。なんでも日本ではじめてらしい。いやー、がんばってるなぁ。
もっともmobiはEPUBとそっくりなので、変換は難しくないだろう……と思いつつ読んでいたら、CSSを微調整しただけであとはCalibreで変換したらしい。なぁんだ……。その証拠(?)にというか、あんまりKindle向けには最適化されていないようだ。
特に写真は、カラーのままで使っているせいで、Kindleで見るとコントラストが足らない(こないだJコミのPDFをKindlizeしたときのようにちょっと濃い目にすると良い)。記事中の写真はまだしも、広告まで薄くて読めないのはまずいんじゃないの。あと、Kindleは<table>の<caption>の実装がひどくて、表の1セルとして表示されてしまうから基本的に使ってはいけないんだけど、そのまま工夫なしに使っていたりして、もうちょっとかなーという感じだ。
まぁ、Amazonがもたもたしているせいで日本ではマイノリティになりつつあるKindleもターゲットに入れてくれただけでもありがたいものだけど。この調子で、有料化の際にはAmazon.comで買えるようにするのはどうですかね。
(ここまで雑誌の中身についての記述なし)
CES2011レポートは面白かったな。アメリカの電子出版業界が、例によってみごとな水平分業になっていて、スペシャリストが集まって自身の強みを生かしたビジネス展開をしている様子がよくわかった。翻って日本は、一部の企業が固まって共同出資で会社作っちゃったりして、すごく閉鎖的な垂直統合モデルに見えちゃうんだよなぁ。実際はAmazonやAppleの方がよっぽどクローズドなのに、日本のサービスの方が閉鎖的にみえてしまうのは、これはもう、プロモーションが下手としか言いようがない。
あと、ダイヤモンド社インタビュー。再販制度に守られてきたせいで、今まであまりマーケティングを意識してこなかった編集者が、電子出版を通してマーケティングに目覚めるくだりは実に面白い。だって、ドラッカーの本を出してる出版社がだよ? 「もしドラ」の中でも、主人公が真っ先に取り組むのがマーケティングなのに、まったく実践されてなかったってことだもんなー。電子出版がいろんなものを変えているってことで、これもまた喜ばしい(?)。