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ただのにっき

2010-12-27(月) [長年日記]

日経電子版は新聞なのに「世帯」の概念がない(のかどうか聞いてみた)

最近はテレビも見ないし、新聞もすっかり読まなくなってしまったので、社会情勢はもっぱらTwitterやFacebookで流れてくる情報から知るばかりになってしまった。おかげでネットユーザのアンテナにひっかからないような話題は存在しないもどうぜんである。もっともかみさんは引き続き日経新聞を読んでいるので、毎日朝夕に紙の新聞が我が家に降り積もる。

そんなかみさんがついに「電子版に切り替える」宣言をしたので、日経電子版についてちょっと調べてみたのだが、申し込みには「日経ID」が必要で、紙面のパーソナライズを実現するためにこのIDはどうも個人に紐付けられているようだ。そして課金はID単位のクレジットカード払い。つまり、世帯内で共有ができない。(紙の)新聞といえば世帯に一部、それを家族が回し読みするのが普通なので、これにはちょっと違和感がある。おれだって滅多にないとはいえ、ときおり目についた記事を読むくらいのことはするのだ。

ということで、こんな感じに聞いてみたよ:

来年から(Wプランではなく)電子版へ全面的に切り替えようと考えているのですが、日経IDは個人にひもづけられているため、今までのように家族で一部の新聞を読み回すことができないように見えます。電子版で「世帯で一部」のような従来のような購読方法はできないのでしょうか?

「年末だし、回答は来年かもね」とのんびり構えていたら、数時間で回答がきた。なかなか素晴らしい対応だが、回答内容もかなり素晴らしい(?)ものだった(強調は筆者):

電子版は、日経IDにご登録いただいたお客様情報を、記事のおすすめ機能などに活用するため、1IDをお一人で利用するようお願いしておりますが、同居されているご家族の方がお使いになることに関しては問題ございません。なお、同時に複数の方がログインすることについては制約がございます。ご了承ください。

ちょwww

まぁ、これだけで日経に「セキュリティ意識の低いダメ企業」というレッテルを貼るのは簡単だけど、この対応はわからなくもない。

一人にひとつのIDというシンプルな仕組みに「世帯」の概念を取り入れようとすると、いきなりものすごく実装のハードルがあがる。ソフトウェア的な複雑さが増すだけでなく、「同居」の確認もしないといけないし、厳密さを追求すると運用がえらく面倒だ。

かといって緩く運用するとものすごい人数で回し読みされかねない。だったらIDの世帯内使い回しだって明に禁止すればいいのにとは思うが、最初に述べたようにそれは「新聞」としてありえないという判断なのだろう。実際、法人会員向けには課金IDと個人IDを分けて運用できる仕組みを提供しているようだし。

有料オプションの追加も同じIDにログインして行うことを考えれば、無節操なID共有には歯止めがかかると考えてこの運用にしていると考えることもできる。パーソナライズをあきらめてそこそこ緩い運用を認めるというのは、まぁまぁの着地点かも知れないね。

さて、どうしたもんかな。おれは毎朝自動でスクレイピングしてKindleに転送して読もうかと考えていたので(そしてDoSアタック容疑で逮捕される)、パーソナライズはいらないんだけど、全記事なめてたらかみさんのパーソナライズ結果にも影響を与えそうだしなぁ。