ただのにっき
2009-01-24(土) [長年日記]
■ ソーシャルウェブは「ポストOS」なのか
「なのか」じゃなくて「なのだ」にしようかと思ったけど、まだ確信がないので。というか、技術者の確信が実現することは稀なので、確信しない方がいいような気もするし。というわけで、単なるメモ。
昨日のSocialWeb勉強会から考えているのだけど、ソーシャルウェブは、近い将来インターネットサービスのOSのように振舞うようになるのだろうな。というか、OpenSocialやってる人たちはそのつもりで活動しているのだけれど、個人的にそういう未来はアリだなと思いつつある。
「いわゆるOS」がハードウェアの抽象化やリソースの管理を提供するように、「ソーシャルウェブOS」もPerson/Friends/Activitiesのような"社会"を抽象化し、管理するI/Fを提供する。アプリケーションはOSの上で互換性を保つように作れば、複数のOSで動作するし、アプリケーション間での情報交換もできる。
今まではそれぞれのアプリケーションが直接ハードウェアを叩いていたようなものだったが、これからはOSの上に組み上げればよくなる。おれみたいなアプリケーション・プログラマにとっては楽な気がする。もっとも、APIセットはすでに膨大な大きさになっているので、覚えるだけでも大変かも知れないが。いずれ「高級言語」が登場するかな。
WindowsとMacに非互換があるように、facebookとOpenSocialにも非互換があるのが逆にリアル。オープンなら勝てると決まってるわけでもないあたりも現実感がある。各OSの見た目がActivity Streamで統一されているあたりも、ウィンドウシステムの見た目が似たり寄ったりの状況によく似ている。
と考えると、単にユーザ数の多寡だけで優劣が決まるわけではなく、WindowsとMacがなんとなく棲み分けているように、ソーシャルウェブOSも棲み分けて、データのポータビリティだけが確保されていったりするんだろうか。この辺の見通しがまだよくわからんな。