ただのにっき
2008-07-02(水) [長年日記]
■
FLIP-FLAP (アフタヌーンKC)(とよ田 みのる)
すっげー派手な表紙でビビった。ピンボールというゲームの持つ「賑やかしさ」をうまく表現してるなー、これは。
「好きになった女の子がピンボール好きだった」という出だしは、前作の『ラブロマ』ライクな変なラブコメになる流れかと思ってしまう。しかし主人公がピンボールの魅力に気づき始めると、恋愛要素なんてそっちのけ、どんどんディープなゲームマンガになってゆく。「ゲームをきっかけに始まる恋愛モノ」なんてのはけっこうありがちな感じがするけど、まったく逆の展開になるだけでこんなに面白くなるとはね!
最終的に「あんまり生産的ではないことにハマって夢中になってしまう行為の純粋さを礼賛する話」になっていて、どんな些細なことにも幸せを見つけ出す、『ラブロマ』にも通じる「とよ田節」にちゃんとなっている。これは傑作だと思うなー。