ただのにっき
2007-11-15(木) [長年日記]
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時砂の王 (ハヤカワ文庫JA)(小川 一水)
まとめちゃうと、数百年後の未来から数十万年前の過去にわたって繰り広げられる時間戦争&バーサーカーのアレンジ。の割りには登場人物がかなり固定されていて、おまけにかなり悲しい方向の恋愛小説の体裁をとっているおかげで、感情移入しやすくてすらすら読める。時間モノにありがちな時制の混乱も最小限だし。
まぁ、主要舞台が邪馬台国って時点で勝ちは見えたよな。小川一水は、こういう手垢の付いたようなテーマを扱って新鮮に読ませるのも上手いなぁ。
時間は他世界解釈のバリエーションで、ちょっと都合よく捻じ曲げてある部分があるものの、まぁ、スペオペだと思って読めば(←考証にイチャモンをつけずに済ます魔法の呪文)。