ただのにっき
2007-04-05(木) [長年日記]
■ ハワイ島旅行(3) - キラウエア火山トレッキング
この頃から、我々夫婦の間で「合宿」とか「部活」という言葉が交わされ始める。なんか、リゾートに来たわりには、昨日は標高4000mで息切れ体験だし、今日は火山でハイキングだ。高校の部活の合宿みたい(いったい何部だよ)。……というわけで、キラウエア火山にゴー。
実は日本にいる頃に、Fuku Hiking Hawaiiにメールでトレッキングツアーの予約をしておいたんだが、現地に到着してもぜんぜん反応がない。そこで昨日の朝に直接電話をして改めて予約しておいたのだ。そしたら昨日宿に帰ってきたらメッセージが入っていて、なんと、ガイドが怪我をしたのでキャンセルとか言ってきた。
メールに返信がなかった件も「Yahoo!のメールボックスが失われてしまって」とか、嘘をつくならもっとマシな嘘をつけよと言いたいような理由だったので、ガイドの怪我の件だって怪しいもんだ。このFuku Travelは3冊買ったガイドブックのうち2冊に載っていたから信用していたけど、こういうこともあったという事実は書いておく。
ヒロ〜キラウエア
いずれにしても現地までは自力でたどり着くという計画だったので、今日は車を出す。走り始めて驚いたが、今日は間違ってワイパーを動かすことがない。実は一昨日、宿に着く直前に気を抜いたら、ちょっと左側を走ってしまったのだが(ぉぃ)、今日はわりと自然に右側通行ができている。人間ってすごいなぁ。
11号線に乗ってしまえばあとは一本道なので、難しいことはなにもない。キラウエア国立公園の案内にしたがって左折すればすぐにゲートがあって、そこで$10支払う。レシートを持っていれば1週間は繰り返し出入りできる仕組み。オールカラーのガイドマップを渡されながら「日本人?」と聞かれたので「そうだ」と答えたら、微妙に適当な感じ日本語ガイドもいっしょにくれた。
キラウエア・イキ・クレーター・トレッキング
国立公園に入ってすぐにあるビジター・センターで、カウンターにいるレンジャーの姉ちゃんに「2時間くらいでオススメのコースはない?」と聞いたら、最初はキラウエアの巨大カルデラを車で巡るルートを勧められたが、「違う違う、徒歩だよ」と言ったらキラウエア・カルデラの東端に位置するイキ・クレーターのルートを勧めてくれた。6マイルだから10km足らず。サクサク歩きの時速5km/hで2時間か。それ行きましょう。ガイドなんていらねぇや!(←強がり)
それにしても、この殺伐とした風景、SF者なら見覚えがある。そう、昨日は火星だったけど、今日は月面に来ております。ただしテラフォーミング中。無理のあるテラフォーミングのせいか、あちこちから水蒸気が噴出していたりして、気分が盛り上がることこの上ない。
つーか、そんなに歩いている人はいないので(平日だし)、我々二人だけがクレーターの底に取り残されたみたいな状況も。ここが極地のクレーターなら底に氷が張っているから、橇を使って脱出できるのに! ……などという『ロケットガール』ネタがかみさんに通じるわけもなく、数十分歩いて対岸に到着。あとはひたすら登るだけ。きっつー。
チェイン・オブ・クレーターズ・ロード
だんだんと南東に移動する火口から流れ出た溶岩が山から海岸までを埋め尽くす中を、ずばーっと道を通してあり、「よくやるよ」という感じ。こんなに溶岩を吐き出したキラウエアもよくやるよ。というか、「海岸線まで溶岩が流れた」というよりも、「溶岩で海が埋め立てられてできた平地」?
そもそも車止めにある事務所では、溶岩を見に行くことがいかに危険かと言うビデオやパンフレットがあふれていて、それでいて誰も制止しない(笑)。ああ、自己責任ってこういうことね、という良い見本。なにしろ、海に落ちて溺れたのか、それとも高波をかぶったのか、びしょぬれの若い女性がレンジャーに介抱されていたんだが、それを横目に、みんなずんずんと先に進むのだ。いい度胸してるよ。
行き止まりなので、あとは戻るだけ。一気にカルデラまで駆け上り、せっかくなので一周してみる。途中、けっこう激しく水蒸気が立ち上るエリアがあって、これもなんだか既視感が……あぁ、大涌谷か。日本そっくりだな、ハワイ島。
その後、「ビジター・センターで土産が買いたい」というので寄ってみたら、まだ明るいのにもう閉まっていた。ヒロもそうだが、全体的に夜が早い。それからヒロまで駆け戻り、ダウンタウンの「Ocean Sushi」というすし屋でテイクアウト。宿に戻ってシャンパンを飲みながら食いまくる。寿司うめー。でも、なんでワサビが別になってるんだー。