2007-02-12(月) [長年日記]
■ 映画『世界最速のインディアン』
かみさんが「面白いらしい」という情報を仕入れてきたので、『世界最速のインディアン』を観てきた@109シネマズ川崎。バイクの映画だというのに、ぜんぜん知らんかったよ。
1920年代のオンボロ・インディアンを駆って、ボンネビル塩湖の最高速度レースに挑むニュージーランドのお爺ちゃんライダーの話。バイクはover 40歳、ライダーは60歳台の、合計over 100歳ペア。これが信じられないスピードを出すんだから、痛快極まりない。最高。バイク乗りに限らず、エンジン付きの乗り物が好きなら見て損はない。
ボンネビルのことを知らないライダーはいないと思うが(いや実際はいると思うが)、バート・マンローのことはぜんぜん知らなかった。さすがに、最高速チャレンジャーのことまでは追いかけてないからなぁ。
アメリカ珍道中の話は、たぶんかなり脚色が入っていると思うけど、当時のアメリカはこんな感じだったに違いない、と信じさせてくれる、うまい演出。なにしろ、悪人が一人も出てこない、じつに幸福な映画である。
アサマシリンクを貼り忘れた! ちゃんと(?)便乗本が出ております。
バート・マンロー スピードの神に恋した男
ランダムハウス講談社
¥1,583
余談。
- レースの舞台になる塩湖が「ボンヌヴィル」という表記になっていたんだけど、日本では「ボンネビル」の方が通りがいいはず。翻訳サポートにモリワキの名前が出ていたようだが、ヨシムラに頼めばちゃんと「ボンネビル」になったに違いないよね。というか、「アクスル」とすべきところを「アクセル」にしちゃうなんて、モリワキはどんな仕事をしてるんだ。まぁ、これが戸田奈津子クオリティ?
- 1000cc以下クラスの世界記録はいまだ破られていない……とのことだが、今日び1000ccそこそこの市販車でも公道で300km/hを超える時代。おそらくこのクラスにはだれも興味を持たなくなったというのが真相だろうと思う。あとは、みんなが大好きなバートおじいちゃんの記録を、そんな最新鋭マシンで破るのは大人気ないしというのもあるだろうし。
- 普通のロードタイヤにある細工をしてレース用のタイヤを作るシーンがあるんだけど、あれに既視感を覚えたカブ仲間は少なくなかったと思われる。おれはツインリンクもてぎで同じシーンを見たよ!
- 海賊版撲滅キャンペーンが、例の(ものすごく評判の悪い)黒い涙を流すアレから、五月女ケイ子のイラストを使ったちょっとコミカル(?)な感じのものに変わっていた。心を入れ替えたようだ。というか、少しはマシな広告代理店がついたということか。
本日観ました。たぶんこの映画館でいちばん涙したのは私です。
>普通のロードタイヤにある細工をしてレース用のタイヤを作るシーンがあるんだけど、あれに既視感を覚えたカブ仲間は少なくなかったと思われる。おれはツインリンクもてぎで同じシーンを見たよ!
そんな事をしている輩もいましたね。低転がり抵抗の専用タイヤを入手した後半時期よりも、試行錯誤を繰り返してきた当初の当時の方が、思い出深いです。
スギヤマさんは絶対泣くと思ってましたよ!
おれはなぜか泣けなかったんだけど。どちらかと言えば笑いどおしでした。