2005-08-16(火) [長年日記]
■ 老ヴォールの惑星 (次世代型作家のリアル・フィクション ハヤカワ文庫 JA (809))(小川 一水)
小川一水はまだ20代ということもあってか、長いのを書くとどうしてもライトノベル風味が出てしまうようなんだが、短編だとそんな余裕(?)はないのか、気恥ずかしくなることなく読める。ありがたい(ラノベは苦手なのだ)。もっとも本書では「幸せになる箱庭」だけは少々……青臭いが。
傑作と名高い「老ヴォールの惑星」は、ホット・ジュピターに発生した知的生命体という実にハードコアな設定が楽しい。SFマガジン掲載時に読んだが、読み返しても面白い。異星生物の擬人化も、不自然にならない程度に抑えてあって、感情移入はできるが人間臭すぎないという絶妙なバランス。
「漂った男」も、広大な惑星を舞台にしていながら密室劇になっているという傑作。きれいに起承転結にまとめてあって結末も感動的だから、映画にしたら面白そうだ。それも「低予算の単館上映作品」に仕立てると味が出そう。
■ Amazon.co.jp オリジナルブックカバー(ベージュ・文庫サイズ)(-)
そう言えば、こないだ一気買いしたついでに新しいブックカバーも買った(というかキャンペーンだったのでタダだけど)ので、『老ヴォールの惑星』から使ってみたけど、けっこういい感じ。
従来の合成皮革っぽいヤツよりタイトなので、カバーをかけるのがちょっと面倒になったが、中で本が遊ぶこともなくなった。しおりも通常の場所に移動したので、バッグの中でしおりが外れて悲しい思いをすることもない。ただ、布製なので汚れが目立ちそうだ。洗濯できるかな?
意味も無く4色揃えました>Amazonブックカバー
ベージュ以外の色はAmazonロゴが目立って、ちと恥ずかしい感じが(笑)
そうそう、汚れそうだけど地味なんだよね >ベージュ
#でも、口の部分だけパックリ目立って不気味、とも言える