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ただのにっき

2005-07-04(月) [長年日記]

後置型サイドバーのススメ

はてなから届いた100超のテーマ追加作業も、ほぼ折り返し地点。つーか、残り半分はNTさんに預けたんだけど、どうなったのかな……?

作業中、手元にコピーした自分の日記に適用して、全体の見栄えなんかを確認してるんだけど、いくつかのテーマが、本文よりも前にサイドバーが定義されているようなHTML(これを前置型サイドバーと呼ぼう)を前提にしているつくりになっているっぽく、ちょっと残念に思った(※)。というのも、tDiaryでは以前から、本文より後にサイドバーが来る構造(こっちは後置型サイドバー)を推奨しているからだ。

まぁ、テーマがtDiaryでしか使われていなかった頃は、テーマ作家はみんなtDiary-theme MLにいたし、意思統一も簡単だったけど、こうも広く使われるようになったらそうはいかんわなぁ。ドキュメントとして明文化してないし、過去ログ読めとは言えないよねぇ。

これは別にtDiary互換テーマに限った話でないのでここから一般化するのだが、後置型サイドバーには、CSSによるレイアウトは少し難しくなるものの、それを補うだけのメリットがある。

優等生的だが、一番に上げるべきメリットとして、視覚障害者が使う音声ブラウザで最初に本文を読み上げてもらえることがある。音声ブラウザはHTMLを最初から読み上げるので、サイドバーが最初にあると、それを読んでからでないと本文にたどり着けない。これがどんなにイラつくことか、想像できるだろう。音声ブラウザに限らず、CSSを解釈しないテキストブラウザでも同様の問題があり、後置型サイドバーでは解消される。

一般的にみてもメリットはある。前置型サイドバーを使ったサイトをブラウザで見ているとき、ちょっとネットワークやサーバが重くて、サイドバーは表示されたものの本文がなかなか届かず、肝心の部分が読めなくてイライラ……なんて経験は誰しもあるだろう。本文が先にあれば、サイドバーより先に本文がレンダリングされるから、必要な部分が真っ先に読めるようになる。

同様に、ケータイからアクセスするときも有効だ。読み込めるページサイズに制限のあるケータイのブラウザの場合、何10KBもある巨大で無駄なサイドバーのせいで本文が読めないなんてことが多々ある。これも、本文さえ先にあればクリアできる問題だ。

……とまぁ、後置型サイドバーにするだけで幸せになる人はだいぶ増えるはずなので、特にサイズの大きなサイドバーを設置している人たちは、ぜひとも採用を検討してもらいたいところである。


※はてなのテーマに関しては、まだしっかり確認してないので前置型前提という話は濡れ衣かも知れない。いちおうはてなのヘルプは後置型になるようになってるし。単に、独自タグdiv.hatena-bodyを前提としているからレイアウトが乱れているだけかも。それはそれで問題なんだが……。