ただのにっき
2004-05-10(月) [長年日記]
■ パラボラ: 山口
最近、パラボラネタばっかし。
なりたさんがこっそり山口に行っていたようだ。最近、すげぇ行動力ありますね……。やっぱ、同好の士が見つかると、ついつい競い合うようにして熱が入ってしまうというアレでしょうか。こま犬コミュニティでもそういうことがよくあるんだけど。Lascomの7mがなくなっちゃったのは残念だなぁ。残った5mのより、ずっといいデザインだったのに。
あとはもう、はやく長野にも行かないと(←プレッシャー)。KDDI山口・パラボラ館の庭(?)は、たくさんのパラボラがいっぺんに見られる最高のスポットなんだけど、やはりそばまで近づけないもどかしさがある。その点、臼田はかなり近くまで寄れるし、広い芝生の敷地にあるので、おれはあそこに簡易ベッドを持ち込んで、パラボラを見ながら日がな過ごすのが夢なんである。
ついでにもうひとつ、夢をあげておくならば、オーストラリアParkesの64mを、羊と一緒に見上げるというシチュエーションもいつかかなえたい。いや、別に羊はいなくてもいいんだけど。
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あなたの人生の物語 (ハヤカワ文庫SF)(テッド・チャン)
宗教色の濃い話が多いので、読む人によっては身構えてしまうかも知れないが、この本に出てくる「神」は異星人と同じ、単なる装置である。その「装置」の役割は、人類にとって「理解不能な存在」だ。レムほどではないにせよ、人間のことを気にかけて、何かを与えてくれるような神や異星人は、チャンの小説には出てこない。
登場人物たちはそれらの存在に対して、何か意味を感じ取ろうとして懸命になり、勝手に誤解して喜んだり悲しんだりするのだが、相手はそんなことはおかまいなしに裏切り続ける。特に、「バビロンの塔」や「地獄とは神の不在なり」の結末の、脱力っぷりはどうよ。最高だね。
個人的にレムの異星人観は好きなので(逆にクラークのは大嫌いである)、レムよりも「わかりやすく理解不能な存在を描く」(!)チャンはすごい。気に入った。