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ただのにっき

2004-04-10(土) [長年日記]

土浦

さあ、行こう。今回はGPS携帯で撮った写真を入れながら更新するので、場所もきっちり記録できるぜ。

こういう形の車を運転するのは初めてだな。視点が高くて広いせいか、スピード感がない。気がつくとけっこう出てたりして。自分のせいでスピード違反になるのはしかたがないが、周りの車が遅く見えるせいでイライラしちゃうのはなー。つーか、茨城県民って、全般的に遅くね? 軽自動車が多いから?

国土地理院

何もかも懐かしい、筑波学園都市。このパラボラを見ながらSRX-4に乗って、アパートと研究室とステーキ宮を往復する日々を過ごしたもんだよ……なんて言うのは大うそで、おれが筑波にいた時にはまだこのパラボラは存在していなかったのだ。1998年だってさ。どうりで、30mものパラボラを覚えてないのはおかしいと思ったんだよ。例によって、自分の記憶の方を疑ってしまったわけだが。隣に立ってる変な塔はよく覚えてたもんな。

真上を向いていたので、ディッシュの内側がどうなっているのかはわからず。でも、機械の音が聞こえるほどすぐそばまで近づけたのはすばらしい。ただ、こういう精度優先のアンテナは、裏面まで覆ってしまうことが多いので、ちょっと鈍重な印象になってしまう。実際は毎分180度の高速回転が取り柄だそうだが。

付属施設の「地図と測量の科学館」では、「日本の立体地形の世界」という特別展示中。立体地図マニアにはたまりませんな(そんなのいるのか?)。でもこの科学館、VLBIの解説はかなりおそまつ。結果的にパラボラの解説もほとんどない。なんだよー。

鹿島宇宙通信研究センター

今日のアントラーズはアウェイなので、鹿島の街には誰ひとりいません(嘘)。

背面のトラスが緻密できれいなディッシュだ。ちょっと好みよりは皿が深いけど。それにしても今日みたパラボラは、なぜかすべて真上を向いていた。なんでだ? もっともこの34mは仰角制御の歯車がちょっとしか付いていないので、ほとんど上しか向けなさそう。

34mの他に、屋上に10m級が2つ並んでいる施設と、裏手の方にこっそり立っている10m級がある。他にも小さめのが何基かあるので、合計で70mは軽く越えそう(だから足すなって)。

本館の横には見学施設があるようなんだけど、今日は開いていなかった。なぜだ。せっかくおれ様が来てやったのに!! 門もガッチリ閉まっているので、周囲から望遠で狙うしかなかった。電線が多くてアングルに困る。そう、どういうわけか、けっこう市街地の近くにあるのだ、ここ。窓からパラボラが見える民家が多数。住みてぇ〜。

水戸

今日は日が陰る前に回りたかったので途中で神社に寄ることもなかった。で、大洗の手前で「村社鹿島神社」というのがあったので寄ってみたんだけど、こま犬はなし。鹿島神宮と同じかぁ。

それにしてもこの神社、R51沿いに鳥居があって、その奥150mくらい土の参道がずーっと続いている。奥には小さいながらも本格的な、しかし古びた神殿があるだけ。国道沿いにあるとは思えないほど静かで深い森の中、いきなり鳥が鳴いたりして、はっきりいって怖い。帰りの参道は思わず駆け足になってしまったよ。きれいに清掃されてるんだけど、人間の手によってメンテされているような感じがしないのである。まぁ、夕暮れだったせいもあるけど。あぁ、怖かった。

ところでこのホテルのLAN、ベッドサイドのフットライトをONにしないと使えないというけったいな仕様。スイッチ共通かよ! つーかなんでスイッチがいるんだ!?

宇宙へのパスポート〈2〉M‐V&H‐2Aロケット取材日記(笹本 祐一)

今回の旅のお供はコレ。宇宙開発と密接な関係がある巨大パラボラアンテナと、日本の宇宙開発の現場レポートの組み合わせは最高だ。もちろん、各所にパラボラの写り込んだ写真が挿入されている。内之浦の34mも、見に行きたいもんだよなぁ。

もっとも本書の内容の方は、のっけから旧ISASのあまりのビンボーっぷりが果てしなく続くので、涙なくして読めないのだが。やっぱ、技術開発に何よりも欠かせないのは知恵だよなぁ。金はあるに越したことはないけど、なくても成果はあげられる、と。ホンマ、宇宙研のロケット技術は国宝級だよ。伝統文化を保護するのと同じくらい丁重な扱いをすべきだと思うぞ。

Tags: book