ただのにっき
2003-03-23(日) [長年日記]
■ tDiary: TrackBackの名称
「日これ」から(←反応が遅い)。それから参考として、「sonorous howl, terrestrial rhapsody」から1、2の周辺。
sawadaさんが例として上げている「ツッコミ」や「リンク元」と、「TrackBack」はだいぶ扱いが違うと思うんだな。「ツッコミ」を「コメント」としなかったのは、今まで何度も書いてきたように、「短く、鋭く、愛を込めて」というある種の圧力を表現したかったからだ。「コメント」の単なる言い換えではない。
「リンク元」は、tDiaryでも元々「Referer」という語をそのまま使っていたけど、途中で変更したものだ。さすがに言葉になじみがなさすぎるし、HTTPの仕様上の名称に過ぎない単語なので言い換えても実害がなかったというのが大きい。それに、リンクしたサイト上ではこの情報は「リンク」として表現されていて、別に「refererを送った」わけではないので、受けとった側でどんな名称をつけても影響はない。
ついでに言うと、「tDiaryのテーマ」はただのCSSではない。CSSの規約上に、tDiary独自の制限を追加してあり(使っているclassの名称、その関係、イメージアンカー、ファイル名やディレクトリ構造など)、これに従うことを強制している。こういう「おれ規格」に「おれ名称」をつけるのは自然なことだと思う。
さて、「TrackBack」という名前は、機能名であると同時に、プロトコルの名称でもある。相手と同じプロトコルを使っていてこそ意味があるのだから、勝手に機能拡張をして独自の「おれ名称」をつけるわけにはいかないし、tDiary的な意味づけを相手のシステムに強制するわけにもいかない。
さらに、同じTrackBackプロトコルに則った機能なのに、一方のシステムでは「TrackBack」と呼び、他方では別の名前を使っていたのでは、意思の疎通に支障があるだろう。MovableTypeのユーザがtDiaryにTrackBackを送ろうと思っても、「TrackBack」のリンクがなければ送れまい。「コミュニケーションを加速する」と標榜しているシステムが、それをやるわけにはいかないだろう。「リンク」と「referer」の関係とは違うのだ。
というわけで、当面は「TrackBack」という名前を使うしかないんじゃないのー? って思うんだけど……まぁ、良くない名前なのは確かだね。元祖であるMTサイドで、まっとうな和訳を考えるというのはアリだと思うが(笑)。