ただのにっき
2012-03-14(水) [長年日記]
■ 急いで16歳になろう
簡単に結論の出るものでもないが、今日読んだ2つの記事が見せてくれる世界のあまりの違いになんだかモヤモヤ~としてしまったのでメモだけ残しておく。
ひとつめ。15才以下の方による、アメーバピグ・ピグライフのご利用に関して:
青少年のみなさまが安心安全にアメーバピグをお楽しみいただけるよう、2012年4月24日以降、15才以下の方を対象として、ピグの一部機能に利用制限を設けることになりました。
リンク先をみればわかるが、15歳以下の場合(とくにソーシャル系の操作にかんしては)事実上できることはなくなった。誰にも見られることなく、部屋に閉じこもって着替えたり飾り付けたりする程度か? 対象ユーザたちが大挙してコメント欄で嘆いているのも当然だ。
一方、こんなできごとも。「第7回 日本OSS貢献者賞・日本OSS奨励賞」受賞者を選定:
2011年最年少Rubyコミッターとして活動。震災復興プロジェクトSinsai.infoでは重要な開発メンバーとして情報収集機能を新規開発した。グローバルに開発成果を発表しており、3つ以上のホストしているプロジェクトと3つの主要な貢献プロジェクトがある。15歳の少年であるが高いスキルを有しており、有益なプロダクトを発表している。
アメーバピグではなにもできない年齢の少年が、こちらでは倍も年齢が離れた大人たちと対等にわたり合って世界を変えようとしている。しかもそれを大人たちが容認するにとどまらず、非常に高く評価しているという。彼が使っているツール、例えばGitHubは「ソーシャル・コーディング」と呼ばれるようにソーシャル機能が充実していて、少なくともピグと同じくらいの危険をはらんでいるはずである。
言うまでもないが彼の周囲では多少危ないことであってもやらせてみつつ、何かあったら手助けする気満々の大人たちがきちんと見守っているから安全なんである。ピグで楽しむ少年少女たちには、そういう大人がいないということなのだろう。彼らが16歳になっていきなり無防備に世界に投げ出されるのが気の毒でならない。が、それでも15歳でい続けるよりはマシか。