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ただのにっき

2006-02-12(日) [長年日記]

『おお振り』にハマる

かみさんが最近、マンガや映画関係の仕事をするようになったので、単行本やDVDが妙に増えている。一昨日も、帰宅したら『 おおきく振りかぶって』が全巻揃っていた(本日現在5巻まで)。

「あぁ、最近評判だよねぇ。でも最近になってからアフタヌーンで2、3回読んでるけど、途中からだからよくわかんないんだよな」とか思いつつ、手に取ったらハマってしまった。すでに4回読み返している。おれの週末を返せ。

おれにとってなぜ面白く感じるのかはすぐにわかった。マイ・フェイバリットである『帯をギュッとね!』と同じ文法で書かれているからだ。1年生だけの急造スポーツチームが、知恵と努力で、強くなっていく……と、設定だけ見ても、共通点が多い。

「知恵と努力」というのが最重要ポイントで、いまさらスポーツ物が「努力と根性」ではネタにしかならない(←スポーツ物?)。スポーツ物である以上「努力」を欠かすわけにはいかないが、空回りする無駄な努力はいらない。知恵の導きによって必然的で等身大な努力がなされているところがヨイ。

楽観的な天才肌、計算高く冷静なヤツ、気弱なヤツ、責任感のあるヤツ……と、主要登場人物の顔ぶれも『帯ギュ』と似ている(宮崎相当のキャラがいないなぁ)。監督/顧問が女性というところも共通だ。

もちろん違いもある。題材が野球なので、柔道よりもコミュニケーション要素が強い。さらに監督が素人では野球にならないので、指導者の設定もだいぶ違う。でもまぁ、本質的な差異ではない。

試合運びの緻密さは『おお振り』の方が上かもしれない。「ストーリー上必要だから」という理由でヒットが出たりしない。必然の積み重ねで試合が進んでいるのに、ドラマチックさを失わないストーリーが組めるのはすごい。

というわけで、『帯ギュ』が好きな人はかなり気に入ると思うし、逆もまた真だと思う。お買い上げのさいは、ぜひ上のリンクから……ってオチはアサマシかよ!

Tags: book

漫喫デビュー

我が家は2人とも「本は買う主義」なので、図書館とかはあまり利用しない。漫画喫茶も入ったことがなかった。まぁ、漫喫の方は、「入ったら二度と出られないかも知れない」という恐怖が思いとどまらせていたわけだが。

が、今日はとうとう、資料を探さないといけないというかみさんにつきあって、近所の漫喫に行ってきた。考えてみれば別に付き合う必要はないわけだが、今日のツッコミで「『キャプテン』や『プレイボール』はどうだ」という指摘があったので、読んできたのである(アサマシ系のリンクを貼ろうとしたらどっちも絶版っぽい)。

どっちも連載時には読んでいたはずなんだけど、内容はすっかり忘れていたなぁ。話が地味だから、印象が薄かったんだと思われ。主人公の名前だけは覚えていた。漫喫には『プレイボール』しかなかったけど、テイストは『キャプテン』も変わらなかったよね、たしか。

設定だけ見ればたしかに似ている部分もあるんだけど、エンターテイメント性が低すぎるというか、痛快さに欠けるのがちょっと。今読めば面白いけど、よくあれが当時の少年誌に載ってたなぁ。あの時代のマンガにリアリティを求めるのは酷だけど、高校野球なのに監督不在とか、1日の特訓で実力アップしちゃうとか、ついていけない部分も。ちょっと面白さのツボが『帯ギュ』や『おお振り』とは違うんじゃないかな。

で、無事に漫喫から脱出できたのかというと、タバコの煙がつらくて2時間で退散。店名は「ヘブン」なのに居心地が悪いというのはどうかと思った。安かろう悪かろうを地で行く店だったな。全面禁煙か完全分煙で、もっと居心地のいい店だったらヤバかったかも知れない。