ただのにっき
2004-01-30(金) [長年日記]
■ 岡山
それはそうと、そういう方向性はどうかと思うぞ、桃太郎。
■ ウォシュレット・ハッキング(2)
某所でメンテナンスモードの付いたウォシュレットを見つけた。が、INAXよりもっとチョロくて悲しい。「設定」ボタンを5秒間、押し続けるだけ。
だいたい「長押し」ってインタフェースは、以前はずっとマイナーだった。ミニコンポの時刻設定とか、一度使ったら忘れていいような機能に割り当てられていた。でも今は携帯電話のせいでポピュラーになちゃったんだから、こういうセキュリティにからむような場所に使うのはマヌケだよな。
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エドガー@サイプラス(アストロ テラー)
古い本だが、かみさんが蔵書を整理していたら出てきたので、そのままもらって読んでみた。実は読んだことがなかったのだ。けっこう話題になったのにね。人工知能とE-mailで会話する……という文体なので、「あっ」と言う間に読めてしまう。まるで短編。
我々はソースコードには人権を認めつつあるが、実行中のプログラムが知性を発揮し始めたとき、そこに人権を認められるだろうか……とまとめていいだろうか。エドガーの人格を認めざるを得なくなるに従って、アリスがどんどん壊れていくというのが、人間以外に人権を認めたくないという葛藤を表現しているようで、妙にリアル。一方、NSAの対応はステレオタイプすぎて面白くないが、本書の背景となる文書がそれを相殺しているか。
エドガーをロボットにするとSFでよくある設定だが、身体を持たず、テキストしか理解できない人工知能という設定にしたことで、ぐっと「ありそうな話」になっている。日常的にインターネット上で生活している身としては、けっこう感情移入できた。