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ただのにっき


2017-10-21(土) [長年日記]

石岡測地観測局の一般公開へ行ってきた

約1年前につくばの32mが退役したものの、後継の石岡観測局は日常的に公開されているものではないため、一般公開日を逃すわけにはいかない(と言いつつ昨年の公開日には行かなかったんだけど)。とはいえ週のはじめからずーっと秋雨前線が活発で、接近中の超大型台風まであるということで、ちょっとバイクで行くのはなーと逡巡していたら*1、つくばの時にも付きあってくれた@nteeが乗せてくれるというので、新松戸で拾ってもらって車で石岡へ。土地勘があるとはいえ、道中一度も地図を見ずに目的地までスパッとたどり着けるのすごくないですか……(方向音痴の感想です)。

観測局は畜産センターの中にあるので、センターの駐車場に車を止めて、アンテナまではシャトルバスで移動。車内で出発を待っていたら@naritamasahiroが乗ってきて、まぁ、なんというかいつもどおりである。敷地内のいちばん高いところにあるので、けっこうな勾配を登っていくと、1、2分ほどでアンテナが視界に現れる。

アンテナ正面から

台座を六角錐のカバーで覆い、駆動系も極力隠したモダンなデザイン。ケーブル類もきれいに束ねてあって、すっきりスマートですなぁ。

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それでいて背面は覆わずにトラスむき出しなのは、ちょっとアンバランスでかえって好感度たかいです。13mは小さすぎてちょっと好みからは外れるけど。覆わなくても精度に影響はないという判断なんだろう。まぁ小さいしね(しつこい)。

photo

雨で足元が滑るからもしかすると中止かもね……と心配していた見学はぶじ開催されて、台座のところまで上がれた(本日一番乗り)。すでに1年以上稼働しているので、さすがに表面はちょっと汚いけど、鏡面に触らせてくれる。

その後、クイズラリーをやってアンテナカードをゲットして、雨の中でしばらく待っていたらぶんぶん動かしてくれた。のでビデオ撮影:

実際はこの倍くらいの時間、あっちこっちへ首を振っていた。つくばの32mは大きくて重いだけに停止するたびにギッシギッシ鳴いてしばらく安定しなかったんだけど、13mに小型化した最新のパラボラアンテナはまったくそんなそぶりもなく、つくばよりもスピードを出しているのにスーっと動いてピタっと止まる高性能ぶりを見せつけてくれたのだった。たいしたものです。好みからすると小さすぎるけど(ほんとしつこい)。

なお、今日は畜産センターの公開日でもあるので(というかアンテナの方が便乗企画である)、そっちも冷やかしてみたものの、ウリのステーキはすでに大行列だったので、とっとと退散して、常磐道のSAで(特産品の)ローズポークを食べたのであった。

ローズポークのとんかつ

Tags: parabola

*1 天下のR1200GSなので雨の中を走ること自体はなんの問題もない。問題はバイクを降りたあと、雨装備のまま目的地で行動しづらいという点。

本日のツッコミ(全4件) [ツッコミを入れる]

ブチャ猫 [娘の方は 超方向音痴です(笑]

ただただし [ブチャ猫さんに似たのは?]

ブチャ猫 [息子でしょうね。 わたしは 何処へでも一人で行けます。 函館に初めて行って 地図を見ながら歩きですが 娘の家に辿..]

ただただし [いやー、自分も地図を見ればどこへでも行けるんだけど、「地図を見ながら移動できる」と「(事前に確認した記憶だけを頼りに..]


2017-10-19(木) [長年日記]

IPAの「脆弱性届出制度に関する説明会」へ行ってきた

先日「脆弱性届出制度に関する説明会の実施、参加者募集について:IPA 独立行政法人 情報処理推進機構」という案内を見かけたので申し込み、今日行ってきた。雨の中。

この説明会、申し込み時にIPAにセキュリティ報告をしたときに発行される連絡用の番号を入力する必要があるので、本当に経験者しか入れないという狭き門(?)である。公開Webサイトの脆弱性とかを一回でも報告したことがあればいいので、そんな大変な話ではないものの、参加者は(案の定)わりとそうそうたる顔ぶれで、IPAの人たちもなんだかやりにくそうである。

説明の内容は5月に更新された情報セキュリティ早期警戒パートナーシップガイドラインを受けての、報告者に関する部分の差分についてで、報告窓口をきちんと設けているベンダーには直接報告するようにしてくれとか、報告の内容が詳細になったとか、脆弱性の重要度によって処理の優先順位を変えるよ、みたいな話。

すでに報告者たちの多くは報奨金を出すベンダーには直接報告してるだろうし、IPAを通さなくていいよって話は現状追認にすぎない。優先順位についてはむしろ「今まではそうじゃなかったんかーい!」って思ったよ。バカ正直に届け出順で処理してたんか……。

報告内容の詳細化も、バグレポートとしてはごくあたりまえの内容なので別にいいんじゃないのと思ったけど、面倒になるのは確実なので、参加者のみなさんにはすこぶる評判が悪かった。まぁ気持ちはわかるが、やりとりの手間はむしろ減るのでは。それより、報告時に(任意とはいえ)「CVSSスコアを計算してくれ」なんて言ってたが、バグレポートでは報告者による優先度や重要度の情報を真に受けてはいけないというセオリーを無視してそういうのを求めるのはよくない(笑)。

ただ、影響の小さい脆弱性の場合、Webサイト運営者へ報告後は、応答がなくてもクローズするよって方針は納得いかんなぁ。まぁなにをもって「影響の小さい」というかによるかとは思うけど。21世紀なんだから、むしろ一定期間後は自動で公開するくらいの方がいいと思うがね。

そういえば、「プロトコル等の仕様に関する脆弱性は受理しない」って書いてあったので、KRACKs*1みたいなのを自分が見つけちゃったら報告先がなくて途方に暮れるじゃんか……と心配になって質問してみたが、受理はしなくても各所への連絡はしてくれるそうで、よかったよかった。そんなだいそれた脆弱性を発見する予定はないけど。

Tags: security ipa

*1 最近公開されたWiFiの暗号化に関するプロトコル仕様レベルでの脆弱性。


2017-10-18(水) [長年日記]

人類史上初めて巨大ロボットに搭乗して戦った人たち

週末にまとめて日記を書いてるから記憶がかなり怪しくなってる……。

水道橋重工のクラタスがアメリカのMEGABOTSからの挑戦を受けて戦うことになってからはや何年? 今年それが実現して、その番組が公開されるのが今日の11時と聞いて、まぁ昼休みに入ってから見てもリプレイくらいは観れるだろ、と思ったらぜんぜんそんなことなくて、ようやく30分くらいしてからYouTubeでビデオが公開されたのだった。

クラタスは2012年のMake Fairでみたときから格闘戦向けにだいぶ改造されて、色もいかにもな赤(3倍速そうw)。あいかわらずカッコイイ。MEGABOTSのロボットもいかにもアメリカンな感じの無骨さがあって、お国柄が出ていて面白い。

バトルのもようはビデオでずいぶん上手いこと編集されていて、カメラアングルがうますぎるところや、派手な見せ場が適度に挟み込まれているところからして、ある程度のシナリオがあるプロレスライクなショー仕立てだなとわかる*1。とはいえ格闘戦になったらシナリオなんて吹っ飛んで、迫真の肉弾戦になっているのではなかろうか。

ロボットどうしのバトルはもちろん楽しかったのだけど、個人的に一番感動したのはクラタスのパイロット、倉田氏へのインタビューだ。一戦目のあと「(手が震えるほど)怖かった」と言うのを聞いて「そうなんだ! やっぱり怖いのか!! そりゃそうだよなー」って思ったし、二戦目の「すっげー楽しかった」は「そうか、怖いけど楽しいんだ(笑)」って思ったよ。冷静に振り返っちゃうMEGABOTSに比べて、倉田氏の談話はエモーショナルでとても良い。

なにしろ人類史上初めて巨大ロボットに搭乗し、実際に殴り合いを経験した人の言葉だ。そりゃぁ重みがある。今後、ロボットものの作品を書いたり撮ったりする人は、これをベースに再出発しなきゃいけないんだぜ。バイキング1号以降、SFに火星土着の生物を簡単には登場させられなくなってしまったように、巨大ロボットの歴史もここでいったん不連続になるのだ。人類初ってのはそういうことだ。ぞくぞくするねぇ。

他にも、格闘では5本指なんて飾りにもならないことがよくわかったし、「紙の装甲」ってこういうことか! という発見(?)もあって、このビデオは何度見ても面白い。こういうのがハイレゾで配信される時代に生きてて本当によかった。

Tags: robot

*1 これについてはぜんぜんOKだと思っていて、おそらくシナリオなしでリアルタイム中継だとダレて面白くないし、なにより危険でしょう。


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