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ただのにっき


2012-10-17(水) [長年日記]

パブリックスピーキング―人を動かすコミュニケーション術(蔭山 洋介)

これも誕生日(もう4ヶ月も前!)に贈ってもらったのだよな。いい本でした、ありがとうございました(どなたかわかりませんが)。まだ何冊か積み上がってるんだよなぁ。速読法を身につけるべきかしらん。

さて、冒頭からいわゆる「弁論大会」のスピーチがなんであんなにキモい上に記憶に残らない方向に進化してしまったのかという点について解説があって膝ポンなわけです。パブリックスピーキング(プレゼン/演説/スピーチ)は聞き手の心に響かなくては意味がないから、書き言葉でなく話し言葉を使うべしというあたりまえの話なのだよなぁ。

で、本書でやたらと引用される「良いパブリックスピーキング」がオバマ(現米国大統領)と故スティーブ・ジョブズの演説とプレゼンで、そのシナリオや喋りだけでなく、舞台装置を含めた演出も重要な要素であるという指摘、それらすべてに気を配ってこそ成功したパブリックスピーキングになる。実際には難しい面もあるだろうが、気を配るポイントがわかっているかどうかだけでもずいぶん違うだろう*1

そんな技法や心構えにかんするハウツーが満載で網羅性もすばらしいが、本書の一番重要なメッセージは「場数を踏め」だと思う。あたりまえのことだが、本を読んでわかった気になったとしても、訓練なくして上達なし。その点、日本の(とくに首都圏の)IT技術者はその気になれば人前で話す機会が非常に多くて、恵まれていると思う。おれもほんの2カ月前までやたらと人前で話すことが多い仕事だったけど、最近はめっきりその機会が減っているのでなんとかしなくてはなぁ。まぁ、東京Ruby会議10には落選したけどな!

Tags: book

*1 演説の良し悪しだけで結果が出るわけではないが、まさにいま大統領選の真っ最中なので、オバマの去就は興味深いところではある。


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