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ただのにっき


2011-06-24(金) [長年日記]

Singularity -シンギュラリティ(特異点)-/ Duke of Pianeet(ピアニート公爵)

来週月曜の誕生日用にいつものほしい物リストをさらしておいたら、数日後ポストに入っておりました。ありがとう!

ニコマスにどっぷりはまっていたおかげで、ピアニート公爵のデビュー(当時は「伯爵」いや、まだ「名なし」か)はたしかカウンタも3、4桁の頃に見ていたはず。原曲の雰囲気をいっさい損なうことなく、それでいてオリジナリティを感じさせる独自のアレンジというバランス感覚は驚愕だった。もちろんテクニックも。

正体を隠して活動している人物についてあれこれ詮索する趣味はないのだけれど、最近は顔出しでライブなどにも出ているせいで、だいたい正体は割れているらしい。ググるとそのあたりは調べがつく。関係をたどっていくと去年のSF大会のコンサートの背景がだいたい想像できたりして、なかなか世の中狭いものだ。

インタビューを読んでいると、本当にニートのような生活を送っていたようで、クラシックのピアノ一本で食っていくのは、そりゃまぁ難しいだろうよとは思う。ただ、(「サブ」のつかない)カルチャーの強みは歴史の検証を経ているという点にあるわけで、単に古いコンテンツを再演するだけでなく、その「テクノロジー」を現代のポピュラーミュージックに適用するというアプローチはすごく正しいと思うし、だからこそニコニコ動画で受け入れられたのだろう。

イチオシはやはり、20分の大作「ガンバスター幻想曲」で、これはオリジナルのサントラにあった「交響詩GUNBUSTER」を意識してるんだろうなぁ、やっぱり。あれもぶっとんだ作品だったが、こっちも思わず映像が脳裏に浮かんでくる素敵アレンジ。田中公平ファンとしては嬉しくないわけがない。

挨拶がわりの「蒼い鳥」に続いて「時報」のアレンジなどでクラシックに不慣れなニコ動ユーザ層をきっちり引きこみ、アニメ系楽曲の一風変わったアレンジで楽しませておきながら、最後はベートーベンのピアノソナタで締めるというのは、明確なストーリーを感じる。おそらく最後の2曲はクラシック音楽への公爵からの招待状なんだろうね。

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