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ただのにっき


2011-01-20(木) [長年日記]

アードマン連結体 (ハヤカワ文庫SF)(ナンシー・クレス/Stephan Martiniere/田中 一江)

いや、ちゃんとハヤカワ文庫も買ったんですよ? すぐに断裁されて、今は段ボール箱に放りこまれてるけど。だってトールサイズは本棚に入らないし。

ナンシー・クレス作品の読後感には、満足と不満がちょうど半々くらいで同居している(←褒めてない気がするけどいちおう褒めてる)。そのあたりの理由については本書解説で冬樹蛉が実にうまいこと説明しているのであえてここでは書かないが、長くSFを読んでいる読者には物足りなさがあると思う。特にイーガンあたりを喜んで読む向きには、ヌルくてお話にならないかもね。

でも、小説としての完成度というか、読書体験としては上質だし、解説にもあるけれど手垢のついたテーマやアイデアだけど実装方法に味があるので、これはこれで価値がある。特に本書はクレスが得意とする中短編集なので、だらだら続いてかったるい長編と違ってどれも面白い。

そんなわけで、けっこう立て続けに翻訳が出て嬉しいんだけど、でもハヤカワ文庫を読むようなSFファンは先鋭化する一方だと思うので、こういうのはあんまり売れないんじゃないですかね。とか余計なお世話だろうけど。

アードマン連結体 (ハヤカワ文庫SF)
ナンシー・クレス/Stephan Martiniere/田中 一江
早川書房
(no price)

Tags: book

『言語設計者たちが考えること』電子版を買ったその場でKindlize

上の本は出張の行きの新幹線で読み終えてしまったのだが、もう未読の本がKindleに入っていない*1。帰りの新幹線が暇なのは困るので、その場でオライリーから『言語設計者たちが考えること』の電子版を購入。紙よりちょっと安い……とはいえ3,024円。いいお値段だなーと思ったら500ページ以上あるのな。こりゃ読み応えあるわ。

しかし、大型本で500ページなんて、ぜったい持ち歩く気にならないよ。電子版があってよかった。もっとも、オライリーの大型本は、Kindleで読むにはちょっと大きすぎるんだけどね。横持ちの場合は幅15cmくらいまでがちょうどいい。

とはいえ読めないってほどでもないので、すぐに昨日の手法でKindlizeしようと思ったら、画像化の時点でconvertがエラー吐いて死ぬのですよ。

オライリー本家の電子版がPDFやEPUBなど複数フォーマットでしかもDRMフリーなのに対して、オライリー・ジャパンのそれはPDFのみで印刷・コピペなどがいっさい禁止された非常に不自由なフォーマット。「やべー、読めない本を3000円も出して買っちゃったか?」と焦ったが*2、なんのことはない、pdftoppmでは普通に抜き出せたのでいつものRakefileであっさりKindlizeできた。

ちなみに原本にはメタ情報すら入っていない(!)ので、他の書籍のメタ情報ファイルを書き換えて使用した*3。当然この流用したメタ情報はScanSnapが入れたものなので、ScanSnap Organizerを使うことでOCRにかけられる。

かくして、印刷もコピペもできない原本から、印刷もコピペもできておまけにKindleでも読めるPDFができたことになる。ファイルサイズは30倍くらいになったけど(笑)。

とまぁ、この程度のDRM(?)なんてちょっとわかってる人なら簡単に回避できてしまうのだから、(特に技術者向けの書籍を作ってる出版社は)下手なDRMをかけるのは無駄というか、単に客の生産性を落としてるだけだということに気づいて欲しいものです。購入者のメールアドレスが埋め込んであるんだから、それだけで十分でしょ?

言語設計者たちが考えること (THEORY/IN/PRACTICE)
Federico Biancuzzi/Shane Warden/伊藤 真浩/頃末 和義/佐藤 嘉一/鈴木 幸敏/村上 雅章
オライリージャパン
¥ 16,165

Tags: ebook kindle

*1 正確には老後に読む予定のレムなんかは入っている。

*2 Kindle以外では読む気がない。

*3 PDFのメタ情報の文字コードがわからなかったので(UNICODE系だとは思うけどよくわからん)原題を入力。いいんだ、Kindleが使うのは著者名だけだから。


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