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ただのにっき


2007-07-04(水) [長年日記]

擬態―カムフラージュ (海外SFノヴェルズ)(ジョー ホールドマン/Joe Haldeman/金子 司)

ホールドマン作品はあまり合わないんだけど、ネビュラ賞をとったそうなので読んでみたんだけど、どこがいいの、これ?

百万年前にやってきた、なんにでも姿を変えられるエイリアン。やはり姿を変えられる凶悪な「敵」。沈没した宇宙船を引き上げて研究する科学者集団。登場する要素だけみたら面白そうなSFなんだけど、ぜんぜんSFじゃないし。ライトなホラーだよなぁ、これ。

エイリアンは身体組成をそのままに姿形を変えられるだけじゃなく、エネルギーを使わずに元素変換までやってのける。縛りは質量保存則だけ。って、魔法だよ、それじゃ。いくら高度な科学は魔法と区別がつかないといっても、これはないだろ。むしろ質量を消費してくれた方がよっぽど説得力があるというか。

結末もあっさりしすぎていて拍子抜け。「敵」の描写があまりに軽くて、最後にちょびっとビックリがあるだけで、ぜんぜん怖くないし。宇宙船にいたってはいっさいビックリなし。

結局、ページ配分からみて「死の行進」のシーンが描きたかっただけか……とわかって、なるほどホールドマン作品だ、と納得した。ネビュラ賞審査員もそこを評価したんだろう、たぶん。残酷な戦争描写が読みたいならいいんじゃないでしょうかー。

Tags: book

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