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ただのにっき


2006-11-22(水) [長年日記]

逆転世界 (創元SF文庫)(クリストファー プリースト)

移動都市』の時にma2さんから『逆転世界』との類似性を指摘され、そういえば未読だったと思って取り寄せた。で、読み始めてすぐに強烈なデジャヴを感じてしまい、「またやったか(鬱)」と思ったが、結末はぜんぜん記憶になかったので、初読だったようだ(ときどき既読の本をうっかし買ってしまうのである)。ひょっとするとサンリオ文庫版を読んでいるかも知れないが、それならたぶん20年くらい昔なので、完全に忘れていてもしょうがあるまい(そうか?)。

で、たしかに面白かった。最後の100ページくらいは、眠いはずなのにベッドの中で読み終えてしまった。こういうアホとしか言いようがない設定を大真面目でやるのが、SFの醍醐味だよなぁ。世界の謎が、ちょっとずつちょっとずつ解き明かされるところがいい。

もっとも、手放しで絶賛する気にはなれないのは、オチのつけかたに不満を感じたからだろう。「トンデモ」な超科学を持ち出してへんな理屈をつけるくらいなら、最後まであの妙な宇宙のまま行っちゃって欲しかったと思うんだけど。

Tags: book

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